ホスト確定申告してない

夜職業界では、確定申告をしていない「無申告」の状態にある人が少なくありません。トップホストともなれば年収が1億円を超えるケースもあるようですが、高収入でありながら無申告で放置していると、後から多額の税金に苦しめられる恐れがあります。

ホストが確定申告をしていないと、一体どうなってしまうのでしょうか。
実は最悪の場合、財産が差し押さえられるリスクもあるため、本記事では、そのリスクや対処法について詳しく解説していきます。

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ホストが確定申告していないと

ホストとして働く方の多くは、お店に雇われている従業員ではなく「個人事業主」という扱いになるため、自分で確定申告を行う必要があります。
しかし、実際には申告をしていない無申告のホストも多いといわれており、業界全体で税務申告への意識の低さが以前から懸念されてきました。

しかし、もしホストが確定申告をしていないまま放置すると、どのような事態を招くのでしょうか。主なリスクとして以下の3点が挙げられます。

  • ・税務調査の対象になるかもしれない
  • ・追徴課税が課せられる
  • ・最悪の場合は財産差し押さえ

税務調査の対象になるかもしれない

ホスト税務調査

「確定申告」とは、1年間の売上と経費を計算して税務署へ報告し、正しい税金を納める手続きのことです。そして「税務調査」とは、その申告が正しく行われているかを税務署がチェックすることを指します。

国税庁により、キャバクラや風俗業などを含む夜職業界は「申告漏れの所得額(本来報告すべきなのにしていなかった稼ぎ)が多い業界」であるというデータが発表されています。
このことから、税務署は、ホストをはじめとする夜職の方々は、高収入であるにもかかわらず無申告者が多い業界だと認識しているため、正しく申告していても調査対象になる可能性はありますが、無申告であればそのリスクはより一層高まるといえるでしょう。

参考:国税庁|申告が必要かなどを調べる

追徴課税が課せられる

追徴課税(ついちょうかぜい)とは、期限までに正しく申告していなかったことに対する「ペナルティ」として追加される税金です。本来納めるべき税金にプラスして支払いを求められるため、その金額が高額になりすぎて資金繰りに頭を悩ませる人も珍しくありません。

追徴課税にはいくつか種類があり、状況によっては複数のペナルティが重なって課せられるケースもあります。特に「わざと隠した」など悪質なケースと判断されてしまうと、さらに負担は重くなってしまうでしょう。

例えば、国税庁のデータによれば、1件あたりの申告漏れ所得金額は、「キャバクラ等(ホスト含む)」が上位にランクインしており、高額な追徴課税が発生するケースが多く報告されています。
ペナルティが課されてしまうと、本来の税金に加えて、高額なペナルティ分を一括で納めなければならないので、十分にご注意ください。

参考:国税庁|事業所得を有する個人の1件当たりの申告漏れ所得金額が高額な上位10業種

最悪の場合は財産差し押さえ

税金を納めず、税務署から届く「督促状」などの通知を無視し続けていると、最終的には財産を差し押さえられることになります。予告通知すらすべて無視して滞納を続けた場合、身の回りのほぼすべての財産が対象になってしまうかもしれません。

具体的には、銀行預金や不動産だけでなく、お店からもらう報酬(給料)が差し押さえられることもあります。
「無視していればそのうち諦めてくれるだろう」という考えは非常に危険です。
もし支払いが難しい状況であっても決して放置はせず、救済制度を利用するなど誠実に対応するようにしましょう。

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ホストの税務調査とは

ホスト確定申告してない

続いて、ホストの方を対象とした税務調査の具体的な中身について解説します。

  • ・税務調査はホストも対象
  • ・税務調査の前に事前通知がある
  • ・税務調査が入ると必ず追徴課税があるのか?

税務調査はホストも対象

先ほどもお伝えした通り、国税庁はホスト業界を「無申告者が多く、さらに1人あたりの申告漏れ金額も大きい業界」だと見ています。
税務調査は大きな会社や法人だけに行われるものと思われがちですが、申告義務がある個人事業主も立派な調査対象です。

一般的に個人への調査確率は低いといわれることもありますが、所得額が大きい売れっ子ホストほど、税務署からマークされる可能性は高まると考えておくべきでしょう。

参考:国税庁|税務調査手続に関するFAQ(一般納税者向け)

税務調査の前に事前通知がある

税務調査はある日突然、ドラマのように自宅へ押し寄せるといったケースは稀です。基本的には事前に電話や書面で「事前通知」が届き、調査を行う日時や場所が伝えられます。

この税務調査は、法律に基づく「質問検査権」の行使であり、正当な理由なく拒否や妨害をすると罰則(1年以下の懲役または50万円以下の罰金)の対象となる可能性があります。

ただし、どうしても仕事の都合がつかない場合などは日程調整も可能ですので、まずは相談してみるのがよいでしょう。
税務調査は、あくまで納税者の理解と協力を得たうえで行われるのが原則ですので、その点はご安心ください。

税務調査が入ると必ず追徴課税があるのか?

「税務調査=追加で税金を徴収される」という怖いイメージがあるかもしれませんが、必ずしも追徴課税が発生するとは限りません。調査の結果、申告内容に間違いがなく「正しく納税されている」と認められれば、その時点で調査終了(是認:ぜにん)となります。

だからこそ、日頃から正しく確定申告をしておくことが自分を守ることに繋がります。なお、実際の現場でミスがなく申告通りであったという「申告是認」となるのは、全体の2割程度といわれています。

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確定申告の追徴課税とは

確定申告追徴課税

確定申告に関連するペナルティ(追徴課税)には、主に以下のような種類があります。

  • ・申告していないと課せられる無申告加算税
  • ・税額を少なく申告する過少申告加算税
  • ・期限内に納付しないと不納付加算税
  • ・悪質な場合には重加算税
  • ・納付されるまで日増しで増える延滞税
  • 参考:国税庁|加算税制度の概要

申告していないと課せられる無申告加算税

期限までに確定申告を行わなかった場合に課せられるのが「無申告加算税」です。「単に忘れていた」「少し遅れただけ」という状態でも対象になるので注意してください。税務署から調査の連絡が来る前に自分から申告(期限後申告)をすれば、この税率は5%で済みます。

しかし、事前通知を受けた後は10%~20%、調査による指摘後になると15%~30%と跳ね上がってしまいます。
さらに、納税額が300万円を超える高額な無申告に対しては、300万円を超える部分について最大30%(調査指摘後)の税率が適用されるなど、近年の税制改正で罰則が強化されていますので、気づいたらすぐに動くことが大切です。

参考:国税庁|No.2024 確定申告を忘れたとき

税額を少なく申告する過少申告加算税

「過少申告加算税」は、申告はしたものの、本来より少ない金額で報告していた場合に課せられるペナルティです。
慣れない計算でうっかりミスをしてしまうこともあるかもしれませんが、 間違いに気づいた時点で自発的に修正申告を行えば、このペナルティはかかりません。

しかし、税務調査で間違いを指摘された後だと、10%~15%の税金が上乗せされることになりますので、確定申告では正しい申告をすること、また、間違いに気づいた時は速やかに修正申告をするように心がけましょう。

参考:国税庁|No.2026 確定申告を間違えたとき

期限内に納付しないと不納付加算税

不納付加算税は、源泉徴収した税金を国に納める期限が過ぎた時に課せられるものです。これは主に「人を雇って給料を払っている側」が対象となるため、お店に所属しているホスト個人が心配する必要はほとんどないでしょう。

ただし、もし自分がキャストやスタッフを雇って給料を支払っている立場(店舗オーナーなど)であれば注意が必要です。

参考:国税庁|源泉所得税の不納付加算税の取扱いについて(事務運営指針)

悪質な場合には重加算税

売上をわざと隠したり、経費を捏造したりといった悪質なケースで課せられるのが、最も重いペナルティである「重加算税」です。税率は非常に高く、過少申告の場合は35%、無申告の場合は40%にもなります。

さらに、過去5年以内に重加算税を課されたことがある人が再び繰り返すと、税率がさらに10%加算されるという非常に厳しいルールも存在します。「うっかりしていた」「間違えてしまった」では通用しませんので、ご自身で正しく制度を理解しておきましょう。

参考:国税庁|無記帳者の重加算税について

納付されるまで日増しで増える延滞税

絶対に忘れてはならないのが、この「延滞税」です。これは税金の「利息」のようなもので、納期限の翌日から実際に支払う日までの日数に応じて、毎日カウントされて増え続けます。

令和6年(2024年)および令和7年(2025年)の税率を例に挙げると、期限から2ヶ月以内は年2.4%ですが、それを過ぎると年8.7%という高い利息がかかります。
借金と同じで、放置すればするほど完納までのハードルが高くなってしまいます。

正しく税申告をするだけでなく、きちんと納税までを完了させることが大切です。

参考:国税庁|No.9205 延滞税について

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追徴課税が払えない時の対処法

税金救済制度

もし多額の追徴課税を突きつけられ、どうしても払えない状況になったらどうすればよいでしょうか。

  • ・貯蓄があり支払いできる場合
  • ・救済制度を利用しよう
  • ・不服申立てで再審査を
  • ・法人なら自己破産を選択する

貯蓄があり支払いできる場合

追徴課税は、原則として「一括払い」です。ホストの方の場合、追徴税額が数百万円から、場合によっては1,000万円を超えるケースもあるでしょう。

もし一括で払えるだけの貯金があるなら、すぐに支払うべきです。
1日も早く完納することで利息(延滞税)を止められますし、お客様や周囲に「お金のトラブルがある」といった噂が立つリスクも防げます。

救済制度を利用しよう

どうしても一括払いが難しい場合には、国の救済制度を活用しましょう。

  • ・猶予制度:納税を1年間待ってもらえる、または分割払いにできる制度
  • ・換価の猶予:差し押さえられた財産の売却を待ってもらえる制度

ただし、これらは申請すれば誰でも通るわけではなく、納税する意思があるのか、やむを得ない事情があるのかといった点で審査されます。
また、制度を利用しても「税金自体が消えるわけではない」という点に注意し、誠実に対応しましょう。

参考:国税庁|納税に関する総合案内

不服申立てで再審査を

「今回の追徴課税の計算はおかしい」「納得がいかない」という場合には、不服申立て(再審査の請求)ができます。処分の通知を受けてから3ヶ月以内に、税務署長に対して再調査を求める流れとなります。正当な理由が認められれば、追徴課税が減額されたり取り消されたりする可能性もあります。

法人なら自己破産を選択する

もし個人ではなく「法人(会社)」として経営しているなら、法人の破産手続きを行うことで、最終的に法人名義の納税義務は消滅することになります。しかし、個人事業主として働いているホストの方は注意が必要です。個人の場合、たとえ自己破産をしたとしても税金は免除されません。

法律(国税通則法や破産法)において、税金は「非免責債権(ひめんせきさいけん)」、つまり破産しても消えない借金と定められているからです。「破産すれば税金から逃げられる」という思い込みは禁物です。

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確定申告をしていないホストが今やること

ホスト確定申告してない

大きなトラブルに発展する前に、無申告のホストが今すぐ取り組むべきステップをまとめました。

  • ・確定申告が必要か確認する
  • ・期限後申告を行う
  • ・正しく納税まで済ませる

確定申告が必要か確認する

まずは、自分に申告の義務があるかどうかを確認しましょう。目安となるラインは以下の通りです。

  • ・ホストが本業の場合:年間の所得(利益)が48万円を超える場合
  • ・ホストが副業の場合:年間の所得が20万円を超える場合

ここでいう「所得」とは、お店からの報酬総額ではなく、そこから衣装代やヘアメイク代などの「経費」を差し引いた残り(手元に残る純利益)のことです。
まずは1年間の数字をざっくりとでもいいので、計算してみましょう。

参考:国税庁|確定申告が必要な方

参考:国税庁|申告が必要かなどを調べる

期限後申告を行う

確認の結果、申告が必要なのにしていなかった場合は、いわゆる「無申告」の状態です。前述で解説した通り、税務署から指摘される前に自分から「期限後申告」を行えば、ペナルティ(無申告加算税)を最小限の5%に抑えることができます。「怒られるのが怖い」と先延ばしにするほど損をするため、1日も早い申告をおすすめします。

正しく納税まで済ませる

申告書を出したら、セットで納税も済ませましょう。延滞税は「申告した日」ではなく「実際に払った日」までかかり続けます。もし手元に資金がなく、どうしても一括で払えないという方は、放置せずに税務署の窓口で分割納付などの相談をしてください。

参考:国税庁|【税金の納付】

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ホストの確定申告を税理士に依頼するメリット

ホスト税理士

「自分に確定申告が必要なのか結局よくわからない」「計算が面倒で挫折しそう」という方は、税理士を頼るのが一番の近道です。ホストが税理士に依頼すると、以下のようなメリットがあります。

  • ・プロが確定申告をしてくれる
  • ・本業のホストに集中できる
  • ・将来の税務相談ができる

プロが確定申告をしてくれる

税理士は税金の専門家として、あなたに代わって正確な書類を作成してくれます。正しい知識で経費を計上するため、自分で行うよりもしっかりとした「節税」ができる場合も多いでしょう。

また、税理士が作成した申告書は税務署からの信頼度も高く、適当な申告をしていると疑われるリスクを下げられます。万が一税務調査が入った際も、税理士が横に座って守ってくれるので非常に心強く、安心できます。

本業のホストに集中できる

ホストの仕事は、接客だけでなく日々の営業連絡やアフターなど、売上を作るために多くの時間を必要とします。一方で、確定申告の準備にも、1年分の領収書の整理や帳簿付けなど、膨大な時間を要します。

慣れない確定申告の事務作業に追われながらホストの仕事をこなすことで、時間にも心にもゆとりが持てず、結果的に売上を落としてしまっては本末転倒ではないでしょうか。面倒な作業はプロに任せて、自分は売上を伸ばすことに専念する方が、結果的にプラスになるでしょう。

将来の税務相談ができる

ホストとして大きく稼げるようになったとき、次に考えるべきは「稼いだお金をどう守るか」です。税理士がいれば、「来年はもっと税金が増えそうだけど対策はある?」「どこまでが経費になる?」といった相談にいつでも乗ってもらえます。

さらに、将来お店を出したい、家を買いたいといった時に必要な資金調達(融資)のサポートも可能です。確定申告だけでなく、税理士と将来について一緒に考えていけるため、心強いパートナーとなるでしょう。

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無申告ホストはすぐ確定申告を

「自分は大丈夫だろう」という油断が、将来の大きな損失につながります。無申告の自覚がある方は、手遅れになる前に期限後申告を検討してください。
税理士への費用は発生しますが、それ以上に「安心」と「時間の確保」、さらに「将来の節税」という大きなメリットが得られるはずです。

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