源泉徴収とは、会社やお店から支払われる給与や報酬から税金を予め差し引く制度です。
風俗嬢の場合、ほとんどのケースにおいて源泉徴収されていることはありません。お店からもらう報酬から税金が引かれているようであれば、お店から支払調書または源泉徴収票をもらって確定申告を行う必要があります。では、税金が引かれていない場合はどうすればよいのでしょうか。
今回は、源泉徴収の仕組みと源泉徴収が行われている場合といない場合の確定申告の仕方についてご説明します。

源泉徴収ってそもそも何?

源泉徴収とは、会社が給与や報酬を支払う際に、所得税や住民税などの税金を予め差し引いてから支払う制度のことです。一般的に会社の社員として働いているサラリーマンは、毎月の給与や季節に支払われる賞与から、税金が差し引かれています。よく「手取り額」という言葉を聞くことがありますが、サラリーマンは給与として支給される金額から税金や社会保険料などが差し引かれるために、実際に受け取る手取り額は総支給額よりも低くなるのです。
給与から差し引かれた源泉所得税は、会社が個人に代わって国に納税しています。給与から源泉徴収が行われている人は、年末に会社から「源泉徴収票」が発行されます。源泉徴収票は1年間の給与支払額や源泉徴収した税額などが記載された書類です。

風俗嬢は源泉徴収されている?

風俗嬢の場合は、お店から源泉徴収はされていないことがほとんどです。源泉徴収は、雇用契約を結んだ社員に対して会社が行うものです。風俗嬢は、お店と雇用契約を結んではおらず、個人事業主という立場でお店と業務委託契約を結んでいるケースが大半を占めます。
サラリーマンのように会社の社員として働いているケースでは、会社が社員の給与から税金を天引きして代わりに納税する源泉徴収が義務付けられています。しかし、雇用主のいない風俗嬢のような個人事業主の場合には、仕事の依頼主が源泉徴収をする必要がなく、報酬から源泉徴収されることはありません。
ただし、お店と雇用契約を結び、お店の社員として風俗嬢の仕事をしている人がいれば、その場合は源泉徴収がされているはずです。

源泉徴収されているかどうかを知るためには?

自分が源泉徴収されているかどうか分からないという風俗嬢の方は、お店からもらう報酬の明細を確認してみましょう。報酬金額の他に控除額として所得税額が記載されている場合には、源泉徴収されています。控除額が何も記載されていない場合は、源泉徴収はされておらず、納税していない状態となっています。

個人事業主の風俗嬢は確定申告が必要

個人事業主である風俗嬢は、確定申告を行って1年間の所得と所得額を計算し、所得税を納税しなければなりません。社員として働いている風俗嬢を除いて、源泉徴収されている風俗嬢であっても、源泉徴収されていない風俗嬢であっても確定申告は必要です。

確定申告とは

確定申告とは、前年1年間で得た所得に応じた税金を計算し、納税する手続きです。所得とはお店から支払われる報酬から仕事のために使った費用を差し引いた額であり、所得税は1年間に得た所得に対して課せられます。風俗嬢の場合は、仕事に使う下着や衣装、化粧品、携帯電話などの費用、お店までの交通費、客を接待するための費用などが経費として認められます。したがって、確定申告では「報酬-経費」の計算によって1年間の所得額を算出し、その所得額に応じた所得税を計算して納税を行います。

源泉徴収されている風俗嬢の確定申告

お店からもらった報酬の明細に控除額が記載されている場合、お店から所得税が納税されているはずです。その場合には年末にお店に依頼して支払調書または源泉徴収票を発行してもらいましょう。所得税は本来、所得額によって課せられる税率が違うものです。所得が高くなればなるほど、課せられる税率は高くなり、多く稼いでいる人ほど税金も多く納める仕組みとなっています。しかし、会社が一般的に源泉徴収をする際には、支払う給与額や報酬額の10%程度を天引きしています。そのため、源泉徴収票を基に確定申告を行って所得額を正しく計算すると、本来納めるべき所得税の額はお店から源泉徴収された額よりも低い可能性があるのです。もし、所得税を納めすぎていた場合には、多く納めた額は確定申告時に還付されます。

源泉徴収されていない風俗嬢の確定申告

源泉徴収票のない風俗嬢の場合は、確定申告でお店からもらった報酬の合計額から経費として支払った額の合計を引き、所得額を計算します。その所得額を基に所得税を計算し、算出された額の所得税を期日までに納税しなければなりません。もし、確定申告をせずにいる場合は、納めるべき税金を納税していない脱税を犯している状態となってしまいます。風俗業は、国税庁の調査によって税金を正しく申告していないことが多い職種として上位にランキングされています。そのため税務署からも目を付けられやすく、きちんと納税していないことがバレる可能性も高くなります。
もし、これまでも確定申告を行ってこなかったような場合は、さかのぼって申告をすることも可能です。確定申告のやり方が分からないようなときや忙しくて確定申告を行う時間がないようなときは、風俗業界に詳しい税理士に相談をしてみましょう。
確定申告をしていない無申告の状態がバレれば、申告しなかったことのペナルティとして無申告加算税がプラスされた額の所得税を納めなければならなくなります。ただし、税務署に無申告状態がバレる前に、自ら申告を行った場合はその税額が大きく軽減されます。無申告の状態を長く続け、脱税の罪に問われる前に、税理士に相談したうえで正しく確定申告を行うことをお勧めします。

まとめ

源泉徴収とは、会社が社員の給与から所得税や住民税を差し引き、代わりに国や地方自治体に納税する仕組みのことです。会社と雇用契約を結んで働いている人は、源泉徴収によって納税を行っているため確定申告は不要です。しかし、個人事業主として働く風俗嬢は確定申告を行い、正しい額の所得税を納税する必要があります。お店から源泉徴収票をもらっていない風俗嬢の場合、自分で確定申告をしていなければ、無申告の状態となっており脱税の罪に問われる可能性もあります。
風俗嬢で確定申告をしていない方は、まずは税理士に相談してみましょう。今後必要となる手続きや正しい確定申告の方法についてアドバイスをもらうことができるはずです。