パパ活(P活)とは?

パパ活界隈で有名な頂き女子りりちゃんが、恋愛感情を利用した詐欺マニュアル「りりコミット」を女子大学生に販売し、詐欺を手助けしたとして逮捕・起訴されました。
頂き女子りりちゃんは、2年で2億を荒稼ぎし、ほとんどをホストクラブで使ったと供述しているそうです。2年で2億円はすごい数字ですね。
頂き女子りりちゃんの活動は世間でよく言われている「パパ活」に似た行為になります。
パパ活とは、若い女性が経済的に余裕のある男性(パパ)と食事やデートをして、その対価としてお金やモノをもらう活動を指します。パパ活は、父親にお金をねだる父娘の関係に似ているため、パパ活と呼ばれるようになったそうです。
パパ活は、基本的に肉体関係を持たないことが特徴で、一緒に食事をする、買い物をするなど、デートをすることが主な内容です。
パパ活は、援助交際と似たような行為ですが、パパ活自体に肉体関係が必須ではない点が異なります。




パパ活ができるアプリやサイトがある

パパ活アプリやサイトはたくさん存在しており、以下のようなものがあります。

・ラブアン(Love&)
・Sugar Daddy(シュガーダディー)
・イククル
・ペイターズ(paters)
・paddy67(パディロクナナ)
・DROSY(ドロシー)
・パトローナ
・Pappy(パピー)

サイト内で女性会員は登録や利用が無料で、男性が月額利用料を支払う仕組みになっていることが多いのが特徴です。
まずは、顔合わせを行い、食事やお茶をしながら、今後の付き合い方やお手当の金額などを決めていきます。その日はお小遣いとして、5,000~10,000円のお手当を渡されるような流れになっているようです。

パパ活で得た収入に税金はかかるの?

そこで気になるのが、パパ活で得たお金に税金がかかるのかどうか、確定申告が必要かどうかです。パパ活で稼いだお金に税金がかかってしまうことに、不安を感じている人も多いのではないでしょうか。
パパ活でデートする男性は経済的に余裕のある方が多く、会うたびにお手当をくれたり、プレゼントをくれたりします。お手当やプレゼントが積み重なってくると、金額によっては税金がかかるので注意が必要です。
パパ活で得た収入には、所得税もしくは贈与税と呼ばれる税金がかかります。どちらの所得になるかはケースバイケースのため、それぞれの税金がどのようなものなのかを理解しておきましょう。

①贈与税
個人から財産を無償でもらった人が負担する税金。
1年間の合計額が110万円を超えた場合に贈与税がかかります。

②所得税(事業所得の場合)
仕事をして得た報酬にかかる税金。
1年間の合計所得額が20万円を超えた場合に所得税がかかります。

③住民税
所得を得た場合にかかる税金。
1年間の合計額が20万円以下でも住民税の申告が必要です。

事業所得または雑所得で確定申告

継続的、事業的規模でパパ活を行っている場合は、事業所得として確定申告をしていくことをおすすめします。雑所得で確定申告することもできますが、事業所得で利用できる青色申告などのメリットを利用することはできません。
特に、青色申告は事業所得と不動産所得で利用できる申告方法で、雑所得よりも有利となるものが多いのが特徴です。一例をあげると「給与所得等との損益通算」「65万円または10万円の青色申告特別控除」「純損失の繰越しと繰戻し」などです。
青色申告をすれば青色申告特別控除最大65万円を受けられるなど、大きな節税効果を得ることができます。

無申告でいる場合のリスク

無申告のまま税務調査となった場合、本来納める必要があった本税に加え、罰則となる無申告加算税または重加算税、納税が遅れたことにより課される延滞税も支払うことになる可能性があります。
無申告加算税に関してより罰則を強化するために、2023年税制改正が行われ、規模が高額である無申告者、繰り返し行われる無申告者に対する無申告加算税の割合が引き上げられました。

国税庁が公表している令和3年度の所得税無申告者に対する調査状況を見ても、実地調査3,828件となり、前事務年度2,993件の1.2倍の実地調査となっています。
また、1件当たりの追徴税額は過去最高の497万円となり、所得税の実地調査全体の323万円の1.5倍となっています。
国税庁が無申告や所得隠しをした納税者に対する規制を強化しているのは明らかでしょう。

まとめ

パパ活のお手当は、現金収入だからといって簡単に隠しとおせるほど、税務調査は甘くありません。税務署は、本人の許可を得なくとも、個人の銀行口座の入出金情報やクレジットカード利用情報を実質的に確認することができます。頂き女子りりちゃんの口座にも1億6000万円以上の振込があったということです。
「税金を納めていない人」「高額な収入を得てない人」が銀行や電子決済で多額の不明なお金を受け取っているとしたら、税務署はすぐに異変に気付くことでしょう。
高額な所得があるにもかかわらず、確定申告をしないまま、税務調査で指摘された場合、本税だけでなくペナルティも高額となり、納税者は大きな負担となります。自主的に申告・納税すればペナルティを軽減することができます。現在、パパ活で得ている収入があるのに無申告でいる人は、少しでも早く確定申告を行いましょう。
無申告に関する申告・納税やペナルティなど、申告に少しでも不安を抱えている人は、税理士法人松本までお気軽にご相談ください。