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確定申告では「うっかりした記載ミス」や「正しい知識がないままの申告」が、結果として嘘をついたような形になってしまうケースがあります。

日常生活の中では小さな勘違いや曖昧な表現で済むこともありますが、確定申告においては、そうした誤りが大きな問題につながる可能性があるので注意が必要です。

この記事では、確定申告における誤った申告の具体例やペナルティ、そしてトラブルを避けるための対策について解説します。

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確定申告の嘘は脱税になる!?

確定申告脱税

確定申告において、意図的に事実と異なる申告を行うことは「脱税」となる可能性があり、処罰の対象となります。

脱税とは、本来納めるべき税金を、故意にごまかして少なく申告する行為を指します。

一方で、単なる計算ミスや記載漏れなどの「過失」であっても、修正申告や更正処分によって追徴課税や加算税の対象となる場合があります。

「少額だから問題ない」「ミスだと説明すれば大丈夫」とは限りません。 確定申告では、事実に基づいた正確な申告を心がけることが重要です。

参考:国税庁|令和6年度 査察の概要

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確定申告で「嘘」とされるもの

申告漏れ

確定申告において「虚偽の申告」や「誤った申告」と判断される例について、代表的なケースをご紹介します。

  • 申告漏れ
  • 故意による所得隠し

申告者にとっては「よくある間違い」と思っていても、税務署からは重点的に確認されるポイントとなる場合があります。

税務署はさまざまな資料照合や調査体制を備えているため、意図的な不正や重大な申告漏れは発覚する可能性が高いと考えておきましょう。

うっかりミスでは許されない申告漏れ

故意ではなくても、計算ミスや勘違いによって申告内容に誤りが生じることがあります。たとえば、申告期限を誤解してしまった場合も「申告漏れ」として扱われる可能性があります。

「ペナルティを受けるのは悪質な人だけでは?」と思うかもしれませんが、実際には過失による申告漏れであっても加算税などの対象になることがあるのです。

ただし、国税庁の制度上、悪質なケース(仮装・隠蔽など)と、単純なミスや期限の勘違いとでは、課されるペナルティの重さが異なります。

いずれにせよ、申告の際は、正しい期限・内容で提出できるよう、十分に確認を行いましょう。

参考:国税庁|こんな収入の申告漏れにご注意

申告漏れの具体例

申告漏れが生じやすい例としては、次のようなケースが挙げられます。

  • 副業報酬を申告していない
  • フリマアプリ等で得た収入を計上し忘れる
  • 特定口座(源泉徴収なし)での株式売却益を申告していない
  • 扶養控除の要件を誤って適用している

特に副業収入やフリマアプリの売上などは、金額が少ないと「申告が不要」と思い込んでしまい、実際には申告が必要となる場合があります。

また、株式の売却益についても、特定口座(源泉徴収あり)を利用している場合は原則として申告不要ですが、源泉徴収なしの口座では申告が必要になるため注意が必要です。

さらに、扶養控除については、子どもが就職した場合など、収入額や条件によっては控除が適用できないケースもあります。所得要件や年齢要件等を満たす必要があるほか、法令改正もあるため注意が必要です。

参考:国税庁| 扶養控除

故意による所得隠し

所得隠しとは、意図的に所得を正しく申告せず、本来納めるべき税金を少なくしてしまう行為を指します。

具体的には、以下のような行為が問題となります。

  • 売上の一部を申告しない
  • 架空の経費を計上する
  • プライベートな支出を経費として計上する
  • 他人の領収書やレシートを使用する

このような行為は、意図的に行われた場合、税務署による調査の対象となり、追加の税金や加算税、場合によっては重い罰則が課されることがあります。税務署に指摘される前に、正確な申告と記帳を心がけることが重要です。

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節税は脱税ではない

節税脱税

節税と脱税は、いずれも税負担を減らす点では共通していますが、性質が異なります。

節税は、所得控除や税額控除など、法律で認められた手段を活用して税負担を軽減する対策です。一方、脱税は、意図的に所得や資産を隠すなど、法律に違反して税負担を減らそうとする行為です。

正しく節税を行えば、通常は法的な問題に問われる心配はありません。ただし、方法によってはグレーゾーンも存在するため、不明な場合は税理士に相談すると安心です。

参考:風俗業・キャバクラ・ホストクラブ専門税理士 税理士法人松本

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確定申告の嘘はどうしてバレるの?

SNS脱税

確定申告の嘘は、どうしてバレてしまうのでしょうか?

税務署は以下の内容から、申告の嘘を見抜くことがあります。

  • 不自然な資産状況
  • 税務署への告発
  • SNSでの発信内容
  • 実際に税務調査が入る

それぞれ詳しく説明していきます。

不自然な資産状況

確定申告の際、税務署は申告書だけでなく、資産状況や収支の流れも確認します。

会社経営者の場合は、会社の取引や資金管理の状況が確認対象になることがあります。また、不動産取得や大きな資金移動についても、法務局や金融機関から情報が連携される場合があります。

そのため、脱税を疑われないよう日々の経理を丁寧に管理し、収支の流れを説明できる状態にしておくことが、安心して確定申告を行うポイントです。

税務署への告発

税務署では、内部告発や外部からの情報提供を通じて、不正な申告や脱税が発覚することがあります。

国税庁のホームページには、情報提供の窓口が設けられており、一定の条件のもとで通報が可能です。

そのため、周囲に話したりにおわせたりすることで、税務署に告発される可能性があります。

実際に、令和6年度の告発件数は98件、脱税総額(告発分)は82億円という報告がされています。

参照:国税庁|令和6年度 査察の概要

SNSでの発信

最近では、多くの方がSNSで日常生活や趣味の情報を発信しています。

こうした投稿は友人や知人とのコミュニケーションの手段として利用されることが一般的ですが、収入状況や資産状況と著しく異なる生活スタイルが目立つ場合、税務署が調査の際に参考情報として確認することがあります。

例えば、高額な買い物や不動産に関する情報をSNSで公開した場合、脱税を疑われてしまう可能性もあるのです。

そのため、税務上のトラブルを避けるためには、日常的な情報発信と自身の申告内容に矛盾がないか、注意しておくことが推奨されます。

実際に税務調査が入る

税務調査とは、税務署の調査官が訪れ、収支の資料や申告内容を確認して、適切に申告が行われているかを確認する手続きです。

正しく申告していれば、調査は通常どおり進みますが、申告内容に不明点や誤りがある場合は、税務署から追加の確認や説明を求められることがあります。

なお、すべての事業者が税務調査の対象になるわけではありません。調査対象は税務署の基準に基づき選定されるため、調査に入ったからといって必ずしも違反が疑われているわけではありません。

参考:国税庁|税務調査手続に関するFAQ(一般納税者向け)

無申告だと税務調査が入りやすい

無申告の状態が続くと、税務署の調査対象となる可能性が高くなるとされています。

「無申告なのにどうしてわかるのか」と疑問に思われる方もいるかもしれませんが、税務署は銀行取引や法務局の情報、過去の申告データなど、さまざまな情報をもとに申告状況を把握している可能性が高いです。

申告期限に遅れてしまった場合でも、指摘を受ける前に正しく申告を行うことで、延滞税や加算税などの負担を軽減できる場合があります。申告に不安がある場合は、税理士など専門家に相談すると安心です。

参考:国税庁|確定申告を忘れたとき

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確定申告の嘘がバレるとどうなる?

加算税ペナルティ

確定申告で虚偽の申告があった場合、税務署による調査の結果、必要に応じてペナルティ(追徴課税)が課されることがあります。

主なペナルティには以下のようなものがあります。

  • 加算税
  • 延滞税
  • 重加算税

それぞれ詳しく説明します。

参考:財務省|加算税制度の概要①(基本情報)

加算税のペナルティ

加算税とは、本来納めるべき税金に加えて課されるペナルティです。主に以下の種類があります。

  • 無申告加算税
  • 過少申告加算税

無申告加算税は、申告を行わなかった場合に課されます。ただし、期限後に自主的に申告を行った場合や、正当な理由がある場合は、加算税が軽減されることがあります。

過少申告加算税は、本来納めるべき税金より少なく申告した場合に課されます。税額や状況により、追加納税額の5~15%程度が目安となります。過少申告の金額が大きいほど、加算税の負担も増える仕組みです。(具体率は最新の国税庁公表情報をご確認ください。)

納税が遅れるほどかさむ延滞税

延滞税とは、納税期限を過ぎてしまった場合に課されるペナルティで、実務上は利息に似た性質を持つ税金です。納税期限の翌日から日割りで計算されます。

延滞税の税率は年度や期間によって異なります。一般的には、納期限後の一定期間は比較的低い税率が適用され、その後、長期になると税率が高くなる仕組みです。詳しい税率は国税庁の公表情報をご確認ください。

納期限を過ぎると延滞税が加算されるため、早めに納付することで税負担を軽減できます。

参照:国税庁|延滞税について

悪質なケースだと重加算税

悪質な虚偽申告と判断された場合には、重加算税が課されることがあります。重加算税は、故意に所得や経費を過少・過大に申告するなど、悪質性が認められた場合に適用される加算税です。

税務署は申告内容や証拠書類、取引状況などを総合的に判断して課税の有無や税率を決定します。

申告漏れや過少申告の内容によっては、通常の加算税よりも高い率が適用される場合がありますので、正確な申告を行うことが重要です。

参考:国税庁|重加算税の取扱い

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確定申告は修正できる?

確定申告修正

確定申告書を提出したら、修正はできないものと思われるかもしれません。

一度提出した確定申告書でも、修正が必要になった場合には手続きを行うことができます。正確には、状況に応じて以下の対応が考えられます。

  • 申告期限内の訂正
  • 税額が増える場合:修正申告
  • 税額が減る場合:更正の請求

それぞれ詳しく説明します。

申告期限内の訂正

確定申告書に誤りを発見した場合、申告期限内であれば「再提出(差し替え)」により修正が可能です。

期限内に税務署に再提出することで、原則として正しい申告として扱われます。ただし、訂正内容によっては追加の納税や加算税が発生する場合がありますので注意が必要です。

なお、すでに添付資料を先に提出しており手元にない場合でも、新しい申告書を訂正申告として提出することで対応できます。複数の申告書を提出した場合、最後に提出された申告書が正式なものとして扱われます。

参考:国税庁|申告が間違っていた場合

税額が増える場合:修正申告

提出期限後に、申告内容の修正によって税額が増える場合は、「修正申告」を行うことができます。

修正する際は、通常の確定申告で使用する「申告書第一表」「申告書第二表」に、正しい金額を記入し、所轄の税務署に提出してください。必要に応じて、税理士などの専門家に相談すると安心です。

自ら修正申告を行う場合でも、状況によっては過少申告加算税が課されることがあります。修正申告によって増額となった税額は、申告書を提出する際までに納付するようにしましょう。

参照:国税庁|申告が間違っていた場合

税額が減る場合:更正の請求

提出期限が過ぎた後でも、納めすぎた税金がある場合には「更正の請求」を行うことができます。これにより、すでに納めた税金が還付される可能性があります。

ただし、更正の請求を提出すれば必ず還付されるわけではありません。税務署は、申請内容や提出書類をもとに、法律上の手続きが適正かどうかを確認した上で判断します。申請が認められない場合は、「更正すべき理由がない旨の通知書」が送付されます。

参考:国税庁|所得税及び復興特別所得税の更正の請求手続

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確定申告で嘘をつかないために

ポイント

確定申告を正確に行うことは、トラブルを避け、適切な税額で納税するために重要です。日常生活や業務で意識できるポイントをいくつかご紹介します。

  • 領収書やレシートをきちんと保管する 
  • 副業収入は必ず把握する 
  • 会計ソフトを活用する 
  • 控除の要件を確認する 

領収書やレシートをきちんと保管する 

確定申告で経費を計上する際には、領収書やレシートなどの証拠書類があると安心です。業務に必要な支出であったことを示す資料として役立ちます。

日常的に整理・保管しておくことで、申告の際に「どこにあるか分からない」と慌てる心配も減ります。

紙での管理やデジタルでの保存など、自分に合った管理方法を見つけておくと便利です。

副業収入は必ず把握する 

近年、会社員でも副業を認める企業が増え、YouTubeやフリマアプリでの販売、在宅ワークなど、複数の収入源を持つ人が増えています。

こうした副業による収入も、会社の給与と同様に所得税の対象となるため、確定申告が必要になる場合があります。

副業をしている方は、年間の収入をきちんと集計し、源泉徴収票や支払調書を受け取ったら内容を確認しましょう。正確に把握することで、税務上のトラブルを避けることにつながります。

会計ソフトを活用する 

手作業での管理は入力ミスや計算ミスが起こりやすいため、会計ソフトの活用がおすすめです。

銀行口座やクレジットカードと連携するタイプのソフトであれば、取引データを自動で仕訳できるため、記帳の手間を減らすだけでなく、数字の整合性も確認しやすくなります。

また、多くの会計ソフトは確定申告書類の作成をサポートする機能があり、質問形式で入力を進められるため、税務知識が限定的でも申告漏れを抑える補助となります。ただし、最終的な確認や特殊な経費・控除の判断は、税理士など専門家に相談することが推奨されます。

控除の要件を確認する 

確定申告で節税を行う際に重要なのが、各種控除の正しい活用です。

控除にはそれぞれ適用条件があります。条件を満たさない場合は、控除として認められませんので注意が必要です。

例えば、医療費控除は年間の自己負担額が一定額(原則10万円)を超える場合に適用されます。しかし、通院にかかる交通費など、一部費用は控除対象となる場合があります。

そのため、控除を申請する際は、必ず条件を確認しましょう。不明点がある場合は、早めに税理士などの専門家に相談すると安心です。

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税理士に相談しよう

申告

確定申告は必ず税理士に相談しなければならないわけではなく、自分で行っても問題ありません。実際、個人事業主や副業をしている方の中には、ご自身で申告書を作成する方も少なくありません。

ただし、収入源が複数ある場合や資産が多い場合など、申告内容が複雑になると、記入ミスや控除の取りこぼしが起きやすくなります。

疑問点をそのままにして申告すると、後から訂正が必要になる場合もあります。

こうした場合は、税理士に相談することで、申告内容の確認や不明点の解消がスムーズに行えます。また、税務署から問い合わせや調査があった場合も、必要に応じて税理士に代理対応を依頼することができます。

専門家に相談して正確に申告することは、将来的なトラブルの予防につながりますので、自信がない場合や複雑な内容がある場合は、早めの相談を検討すると安心です。

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