キャバクラやスナックなど夜の仕事のことを「水商売」と呼びますが、そもそも水商売とはどういう意味があるのでしょうか。

実は、もともとは夜の仕事に限らず広範囲で使われていた言葉です。

本記事では、水商売の言葉の由来から転職するメリット、水商売でリスクが高い税務調査の対策方法まで解説します。

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水商売とは?

水商売とは

水商売とは、「顧客の支持や人気に左右され収入が変動しやすい商売を指す俗称」であり、待合・貸座敷・料理店・バーなどの収入が固定されていない商売を指します。

かつては、相撲・歌舞伎・演劇・芸能人・歌手・プロスポーツ選手など、人気に左右される商売を全て「水商売」と呼んでいたこともありました。

現在はキャバクラやクラブ、スナックなどでお客さんに楽しんでもらうことを目的とした仕事、いわゆる「夜職」を指すケースが多いです。

水商売はなぜ「水」がつくのか

夜間営業でお酒を提供する水商売をなぜ「水商売」と呼んでいるのかご存じでしょうか。

水商売の由来は、以下のように諸説あります。

  • ・水のように流動的な商売(流れる水のように、収入が不確定な商売だから)
  • ・水を売る仕事(水を売っているような元手がかからない商売)
  • ・お茶屋さんの水茶屋(水茶屋の美しい看板娘が原型)
  • ・泥水家業からの派生(江戸時代の芸子や芸者、娼婦のこと)
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水商売はどこまで?夜職の種類

水商売

現在、水商売と呼ばれる夜職には、以下のように数多くの種類があります。

  • ・キャバクラ
  • ・高級クラブ
  • ・ラウンジ
  • ・ガールズバー
  • ・スナック
  • ・ホストクラブ

水商売が夜の仕事と認識されていることもあり、「風俗=水商売」思われがちですが、厳密に言えば風俗は水商売ではありません。

水商売が人気に左右される、収入が安定しない職業であるのに対し、風俗は日常生活における行為・習わしを仕事にしている職業、といった違いがあります。

夜職の主な仕事について、詳しく説明します。

キャバクラ

水商売の代表的なものとして「キャバクラ」が挙げられます。

キャバクラは、お客さんの隣に座り、マンツーマンでお酒を作りながら会話をする接客業です。

昼間はOLなど昼職として働き、夜はキャバ嬢といった、副業で働いている人も多くいます。

キャバクラは他の水商売と比べて店舗数が多く、働く店を見つけやすいですが、店舗によって価格帯が異なり、給料も大きく変わるので、待遇面など条件に合った店を探すのが望ましいです。

高級クラブ

高級クラブは、ホステスと呼ばれる女性従業員が、男性客の隣に座って接待をする飲酒店で、他の水商売と比べてやや敷居が高く、会員制や紹介制の場合もあります。

社会的地位の高い方が来店するため、収入も高い傾向にありますが、接客するホステスには幅広い知識や高いスキルが求められます。

特に、言葉遣いやマナー、幅広い教養を身につける必要があり、高収入を得ているホステスは、新聞や書籍を読み、経済情報や政治についてもしっかり把握している場合が多いです。

ラウンジ

ラウンジは、お客さんにキャストと呼ばれる女性スタッフが同席して会話を楽しむ飲食店で、キャバクラと比べると上品で落ち着いた雰囲気のお店が多く、高級クラブと比べると少し敷居が下がります。

ラウンジは基本的に、1対1の接客ではなく、1人のキャストが複数のお客さんに接客をしたり、複数のキャストで1人のお客さんをもてなしたりするケースが多いです。

ガールズバー

ガールズバーは、女性従業員が中心となり、カウンター越しにお客さんに接客する飲食店です。

従業員はキャバクラやスナックのように隣に座る接客ではなく、あくまでバーテンダーとしてカウンター越しにお酒を提供したり、会話を楽しんだりします。

一般的にガールズバーは、風営法上の「酒類提供飲食店営業」にあたるため、深夜において営むことができますが、接待行為は禁止されているため、お客さんの隣に座り、継続して話し相手となったり、酒等の飲食物を提供したりする行為はしてはいけません。

スナック

ガールズバー同様基本的にカウンター越しで接客し、会話をする仕事です。

大きく違う点は、店の責任者である「ママ」がいることで、地元客や常連客が多く来店するアットホームなイメージです。

飲食店として営業する店が多く、酒のほかに軽食を用意したり、カラオケを置いたりしている店もあります。

ホストクラブ

ホストクラブは、男性従業員(ホスト)が女性客に対し接客や接待サービスを提供する飲食店の一形態です。

キャバクラやクラブの女性向けサービスといった位置付けですが、フリータイムの料金形態が多く、指名も一度決めたら変えられない「永久指名制」を取り入れている店舗が多いです。

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水商売で働く3大メリット

給料

昼職も夜職もメリットとデメリットがあるため、どちらが自分に適した仕事か分からない方も多いでしょう。

ここからは、水商売に興味がある人に向けて、水商売を始めるメリットを3つご紹介します。

短期間で高収入を目指せる

水商売は昼職と比べて時給が高い傾向にあり、若くして高収入を得られる職業と言われており、働き方次第で、年収1,000万円を稼ぐ人もいるため、昼職の低収入に悩んでいる人が、水商売に転職したり副業として働いたりするケースも多いです。

また、単に時給が高いだけでなく、指名や同伴、ボトルキープ、売上などに応じてインセンティブが加算されるケースが多く、頑張り次第では比較的短期間で高収入を目指せる職業です。

自分の仕事が給料に反映されるため、努力のしがいがあるといえます。

なお、店舗や業態によって月給制で固定給が支払われる場合もあるため、高時給を目指す場合は給料形態をよく確認しましょう。

人脈を広げられる

水商売で働く大きなメリットの一つとして「人脈」があります。

通常では知り合う機会の少ない、さまざまな業界のお客さんと接する機会があるため、このような広がった人脈をうまく活用できれば、自分が今後考えているビジネスやプライベートに役立てられるでしょう。

ただし、トラブル回避のためにも、お客さんとは適度な距離感を意識しましょう。

髪型や服装に制限がない

水商売では、一般的に髪型や服装に比較的自由度が高い傾向にあります。

なぜなら、水商売は自分自身を商品の一部として提供する仕事であり、それぞれの個性が求められるためです。

ただし、店のコンセプトによっては髪型や髪色、衣装に一定の制限を設けている場合があるほか、自分を魅力的に表現する必要があることから、一般的な仕事よりも髪型や化粧、ネイルなど身なりに、一層気を配る必要があります。

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デメリットも!水商売ならではの特徴

水商売

水商売で働くのはさまざまなメリットがあるため、魅力的に感じる方も多いでしょう。

しかし、昼職とは異なる、水商売ならではの特徴もあるため、事前に心得ておく必要があります。

詳しく説明していきます。

生活リズムが崩れやすい

水商売で働くと、夜型の生活を送らなければならず、疲れが取れにくくなったり、睡眠不足に陥ったりする恐れがあります。

また、毎日のようにお酒を飲む仕事も身体に良いとは言えず、健康リスクを伴う場合もあります。

特に、これまで昼職で働いており、朝方の生活に慣れていると、夜型に切り替えることで生活リズムが崩れ、不安やストレスが増えることで、体調が不安定になる人も多いです。

そのため、水商売で働く人は体調管理とメンタルケアは欠かせません。

金銭感覚が派手になりがち

水商売は一般的な会社員と比較して給料が高い傾向にあり、短期間で高収入を得られる場合も多いです。

しかし、それによって金銭感覚が派手になってしまうケースもよくあります。

水商売を卒業した後も、水商売をしていたときの金銭感覚のままで、給料が以前より下がっているにも関わらず派手なお金の使い方をしてしまう人もいるので、注意が必要です。

将来のライフプランに備えるためにも、貯蓄や資産形成を意識した金銭感覚が求められます。

現金収入の場合が多い

一般的な会社員は、銀行振込で給与が支払われるケースが多いですが、水商売の多くの店舗では、現金での取引が一般的で、日払いまたは週払いや月払いで手渡しで支払われることが多いです。

現金手渡しが好まれる理由として、従業員数が少ない場合や、短期で働く労働者への支払いにおいて、振込手数料の節約や手続きの簡略化という利点があるためです。

現金手渡しのメリットとして、現金が給料日にすぐ手に入る点や、引き出しの手数料がかからない、働いた実感を得やすいといった点が挙げられますが、紛失や盗難のリスク、使い過ぎてしまうといったデメリットもあります。

後述しますが、現金収入は記録に残しづらいため、税務関係で苦労することもあるので注意しましょう。

確定申告の必要がある場合が多い

確定申告とは、その年の1月1日から12月31日までの所得を税務署に申告し、税金の過不足を調整する手続きです。会社員の場合、給与所得に関しては源泉徴収や年末調整が行われるため、通常は確定申告が不要になることが多いです。

しかし、水商売の場合は源泉徴収されないケースが多く、その場合は自分で確定申告を行い、所得に応じた所得税を納付しなければなりません。

水商売で確定申告が必要かどうかは、「店と雇用契約を結んでいるか」「本業か副業か」といった点がポイントとなります。

具体的には以下の通りです。

【水商売で確定申告が必要ないケース】
・水商売が本業で、店と雇用契約を結んで給与を受け取っており、店が年末調整をしてくれる
・水商売が本業で、個人事業主として働いており、年間所得が48万円以下
・水商売が副業で、副業としての年間所得が20万円以下

※年末調整済みでも医療費控除やふるさと納税など特定の控除を受けたい場合は確定申告が必要です。また、住民税の申告が必要な場合もあるためご注意ください。

【水商売で確定申告が必要になる主なケース】
・水商売が本業で、個人事業主として働いており、年間所得が48万円を超える
・水商売が本業で、店と雇用契約を結んで給与を受け取っており、年間給与が2,000万円を超える
・水商売が副業で、副業としての年間所得が20万円を超える

※年度途中で退職し年末調整を受けていない場合や、複数の給与収入がある場合も確定申告が必要になることがあります。

参考:確定申告|国税庁

税務調査のリスクが高い

水商売は現金取引が多いことから、税務署から収入申告の確認が入りやすい業界とされています。

適切な帳簿管理がない場合、申告漏れや過少申告のリスクが高まります。意図したものでなくても、税務署から申告内容の確認が入る可能性があるため、正確な記録と適切な申告が重要です。

個人事業主として水商売で働く場合、自分で確定申告を行わなければならず、日々の仕事に忙しく税務処理が行えなかったり、「現金手渡しだからバレないだろう」と申告を怠ったりすると、多額の追徴課税が課される恐れもあるため十分注意しなければなりません。

参考:加算税の概要|財務省

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水商売で心得たい税務調査対策

税務調査対策

水商売は高収入を目指せる魅力的な仕事ですが、水商売をするうえで忘れてはならないのが「税務調査」対策です。

せっかく稼いだお金を罰則で無駄にしないためにも、ぜひチェックしてください。

売上や利益の厳密な管理

税務調査で重要視される項目として、第一に売上や利益の申告に間違いや不正がないかという点が挙げられます。

そのため、プールや水増しを行ったりせずに、日々の売上を正確に記録しましょう。

売上の管理は納める税金を正しく計算するために必要になるだけでなく、税務調査の際の証拠にもなるため、紙で管理している場合は整理して保管しておきましょう。

売上や利益を簡単に管理できるPOSシステムなどを活用すると便利です。

経費の仕分けと領収書の保管

水商売に従事している方が確定申告を行う際、以下のように仕事に必要な支出を経費として申告できます。

  • 交通費(仕事のための移動や通勤にかかる費用)
  • 食事代(仕事の都合で外食した際の費用)
  • 衣服代(仕事に必要な衣服の購入費)
  • 通信費(仕事に使うスマホやパソコンなどの購入費・月額料金)
  • 新聞図書費(仕事に役立つスキルを身につけるための費用)
  • 消耗品費(仕事に必要な化粧品や美容院の費用)

ただし、個人的な支出に関しては経費とはならず、衣服代などでプライベートにも使う場合には経費と認められない場合もあるため、仕事とプライベートでしっかり分ける必要があります。

また、税務調査の際には領収書などの証憑書類の提出が求められるため、経費の妥当性を証明するために、全て保存しておく必要があります。

特に水商売では「使途不明の現金支出」が疑われやすいため、領収書の保管は必須です。

参考:必要経費の知識|国税庁

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人気を得れば高収入も!税務対策は欠かさずに

夜職給料

水商売は、接客スキルや人気次第で短期間に高収入を得られる可能性がある職業です。そのため、副業や転職先として魅力を感じている方も多いでしょう。

しかし、現金での収入が中心となる業態であることから、税務署に不正を疑われやすい傾向があり、税務調査のリスクも比較的高いと言われています。

適正な申告を怠ると、追徴課税などの大きな負担が発生する恐れもあるため、日々の収支管理や確定申告は非常に重要です。

水商売に従事されている方で、「確定申告の方法がよくわからない」「税務調査が不安」という方は、専門家である税理士にご相談いただくことをおすすめします。


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