裏垢女子ギフト

裏垢(裏アカウント)とは、SNSにおいて匿名性を保持し、特定のコミュニティや目的のために運用されるアカウントの総称です。日常のストレス発散や趣味の共有だけでなく、近年ではフォロワーとの信頼関係構築により、リスト公開や投げ銭機能を通じた「ギフト(金品)」の授受が活発化しています。

「応援の気持ち」として受け取ったギフトであっても、それが資産価値を持つ以上、税務上の処理が必要になるケースがあります。 しかし、知識不足から無申告の状態が続き、後から税務調査で指摘を受けるケースが後を絶ちません。

本記事では、多くのインフルエンサー税務を扱ってきた税理士の視点から、裏垢運用のギフトに関する税務処理と、身バレを防ぐための対策について解説します。

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裏垢女子の目的

裏垢(裏アカウント)を作る目的は、人によってさまざまです。なぜ本人と隠してアカウントを作るのでしょうか。

  • ・本音吐き出し系
  • ・趣味などの用途分けとして
  • ・ギフト目的で欲しいものリスト公開系
  • ・疑似恋愛でギフト応援をもらう
  • ・ビジネス導線への誘導系

本音吐き出し系

裏垢女子

裏垢の目的として、最も多いといわれているのが本音吐き出し系です。愚痴や弱み、恋愛の悩みなど、本人であると特定されない環境で誰にも言えない本音を吐き出したいという気持ちから裏垢を作成します。

友人や家族など知り合いに見られても、本人が特定されない安心感があり、一方で他人に話を聞いてもらいたいという欲求を満たしてくれる場となります。同じ悩みを持つ人と繋がれる、ストレス発散になるというメリットがあります。

趣味などの用途分けとして

趣味や推し活など、特定の用途のために裏垢を作成する場合があります。本来のアカウントでは「属性が異なる」「世界観を崩したくない」という理由から、趣味専用のアカウントを持つようになるなどがそれに当たります。

マニアックな情報でも、他人の視線を気にせずに思いっきり発信できるため、非日常的な濃い空間として心の癒しの場となってくれるでしょう。

ギフト目的で欲しいものリスト公開系

他人に応援してもらうという目的で、裏垢を作るケースです。

必ずしも顔出ししているわけではなく、緩く日常を発信するなどして、ファンをつけていくアカウントです。欲しいものリストやギフトリンクを紐づけておくと、手軽にギフトが受け取れます。純粋に応援してくれるファンがつけばいいですが、一部依存心が高い人がいる場合があるので注意しましょう。

疑似恋愛でギフト応援をもらう

裏垢女子疑似恋愛

恋人未満の特別な存在を演出し、疑似恋愛をしてもらってギフトを受けとるための裏垢です。

疑似恋愛なのでフォロワーは特別感を感じやすく、「支えてあげたい」「応援したい」という気持ちからギフトを贈ることがあります。ただ恋愛感情なので、重たくなりすぎるとトラブルに発展してしまう可能性もあります。自身としてもキャラに疲れてしまわないよう、無理のないアカウント運用を心がけてください。

ビジネス導線への誘導系

ビジネス導線への誘導として、裏垢を作成するケースがあります。本アカウントよりも、緩く、親しみやすい距離感で、日常的に信頼を積み上げていきます。フォロワーが相談しやすい雰囲気を演出できれば、ビジネス集客の柱となるかもしれません。

しかしSNSでビジネス色が強く出すぎると、フォロワー離れが起きる危険があります。

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裏垢女子へのギフトは確定申告の対象

裏垢を作成する目的はさまざまですが、フォロワーとの信頼関係が構築されればギフトが受け取れるかもしれません。応援を形にしてギフトがもらえるのは嬉しいですが、ただのギフトとして受け取るだけではいけない場合があります。

  • ・所得として確定申告が必要になる
  • ・贈与税がかかる可能性

所得として確定申告が必要になる

裏垢女子確定申告

裏垢ギフトは、”モノ”であり金銭ではありません。そのため報酬という認識が低く、確定申告は不要であると誤認している方が多くいます。

税務上は受け取るのが金銭かモノかというのは重要ではなく、ギフトも経済的利益になると考えられます。そのためインフルエンサーの投げ銭と同じような報酬であるとみなされ、確定申告が必要になる場合があります。

贈与税がかかる可能性

贈与税は年間110万円まで非課税となりますので、裏垢で受け取ったギフトを贈与税の対象にしたいと考える方がいます。

しかし残念ながら、裏垢ギフトは贈与税として認められる可能性は低いといえます。贈与税は、「見返り・対価がない」「自分の財産を無償であげる」などの条件があります。

裏垢ギフトは、不特定多数のフォロワーから絡みの対価として受け取っているものなので贈与税には認められません。サービスを受けた見返りとして渡す投げ銭のように、裏垢ギフトも同様の位置づけであると認識しておきましょう。

裏垢ギフトが無税となるパターン

裏垢女子無税

裏垢ギフトは報酬として位置づけされますが、無税になるパターンがあります。

  • ・ギフトが年間20万円分以下である
  • ・ギフト金額より経費がかかっている
  • ・完全にプライベートな贈り物である

ギフトが年間20万円分以下である

副業として確定申告が必要になるのが、年間20万円以上の所得が発生した時です。もらったギフトの金額から経費を引いた所得が20万円以下であれば、確定申告は不要となります。

ただしこれは会社員が副業として、裏垢ギフトを受け取った場合です。専業で裏垢を運営して所得を得ている場合は、年間の所得が48万円を超えたら確定申告をしてください。

ギフト金額より経費がかかっている

確定申告をする上で正しく理解しておきたいのが、報酬と所得の違いです。

報酬はギフトなどで受け取った金額そのものであり、所得はそこから経費を引いた分となります。所得がいわゆる利益分となり、所得の金額に税金がかかってきます。経費を正しく計算し、ギフトよりも経費の方がかかっているようであれば所得が少なくなりますので、確定申告は不要となります。

完全にプライベートな贈り物である

例えば、プライベートの友達から誕生日プレゼントをもらっても税申告はしません。日本の税法では個人で受け取る社会通念上妥当な程度の贈与は、贈与税の対象外とされているためです。

参考:国税庁|No.4405 贈与税がかからない場合

ただ、金額が高額すぎる場合や、インフルエンサーとして活動している人がフォロワーから誕生日プレゼントを受け取るのは、この限りではありません。誕生日プレゼントであったとしても、裏垢ギフトを「プライベートな贈り物なんです」と主張するのは無理があると考えられます。

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裏垢女子はインフルエンサーなの?

裏垢女子は、インフルエンサーとして活動している意識はないかもしれません。そもそもフォロワーを増やすために始めたわけではないでしょうし、そんなに影響力があるわけでもないかもしれません。

しかし応援やギフトを受け取るようになってくると、インフルエンサーのような扱いになってしまいます。少しややこしいのですが、このように報酬が発生すると税務上はインフルエンサーのように確定申告が必要なのです。

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インフルエンサーの確定申告

インフルエンサー確定申告

ではインフルエンサーになると、どう確定申告をしていけばいいのでしょうか。「別にインフルエンサーじゃないし」と感じている裏垢女子さんも、インフルエンサーの確定申告を参考にしていきましょう。

  • ・インフルエンサーは個人事業主
  • ・インフルエンサーが確定申告をする区分

インフルエンサーは個人事業主

基本的にインフルエンサーは個人事業主となります。本業の方や副業としてインフルエンサーとして活動している方とでは、税務上異なる点がありますので、それぞれご紹介します。

本業インフルエンサー

本業としてインフルエンサー活動をしている場合は、個人事業主となります。経費を計算し、報酬ではなく、年間所得が48万円以上になったら確定申告をします。確定申告は、白色申告と青色申告から選べます。青色申告は控除額が大きいというメリットがありますが、白色申告よりも細かく、複雑な申告が必要となります。

参考:青色申告制度|国税庁白色申告者の記帳・帳簿等保存制度|国税庁

副業インフルエンサー

お伝えした通り、副業の場合は年間所得20万円が確定申告のボーダーラインとなります。ここで覚えておきたいのは、副業全体の所得が20万円を超えるか否かという点です。インフルエンサー業では年間所得10万円だとしても、インフルエンサー業以外の副業で年間所得が15万円あれば、副業は合計で25万円の所得と考えます。

副業全体の所得を合算し、確定申告を行ってください。

赤字インフルエンサー

華やかなインフルエンサーであっても、赤字インフルエンサーというのが存在します。報酬よりも経費の方が高額である、支出の方が多いインフルエンサーを指します。

赤字であれば確定申告は不要かと思われがちですが、青色申告の場合は赤字を繰り越せる仕組みがあります。そのため来年以降の節税対策になりますので、赤字であっても確定申告をしておくといいでしょう。

インフルエンサーの所得区分

インフルエンサーが確定申告をする際の覚えておきたい所得区分は、以下の3つです。

  1. 1.事業所得
  2. 2.給与所得
  3. 3.雑所得
主となる所得 副業 想定される所得
インフルエンサー業 なし 事業所得
会社員 インフルエンサー業

給与所得

雑所得

インフルエンサー業 アルバイト

事業所得

給与所得

サービス業など事業により得た所得は事業所得となりますので、インフルエンサー業だけを行っている方は事業所得となります。給与所得となるのは会社員やアルバイトなど給与を受け取る場合、副業など一時的な所得は雑所得として扱います。

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インフルエンサーにかかわる経費とは

裏垢女子経費

インフルエンサーとして活動をする上で、避けては通れないのが経費の計算です。個人事業主である以上は、自身で経費の管理をし、計算をしていかなければいけません。インフルエンサーのカラーにもよりますが、基本的には経費は事業に必要になったものだけが認められます。

経費として認められるものをご紹介していきます。

  • ・交通費
  • ・衣装代
  • ・打ち合わせ代
  • ・機材費や外注費

交通費

交通費として、電車賃やタクシー代、遠方なら新幹線代などが経費となります。撮影を行うロケ地まで、イベント会場までなど、業務に関わると明確に証明できるものが認められます。プライベートなお出かけ分は、当然経費とは認められません。

1年分の領収書を整理する時に、どこに行った時の交通費かわからなくならないよう保管しておきましょう。

衣装代

撮影やイベント出演時に着る衣装は、衣装代として経費にできる可能性があります。ただしプライベートでも着れるような服だと、経費にするのは難しいかもしれません。コスプレ用や講演会のためのドレスなど、”そのお仕事のために購入した”と明確なものの方が経費として認められやすいです。

打ち合わせ代

企業やコラボ相手などと打ち合わせをする場合は、打ち合わせにかかった費用が経費となります。カフェの飲食代や会議室のレンタル代、打ち合わせのための資料作成費が経費と認められます。打ち合わせで相手のコーヒー代などを負担したら、接待交際費として経費になります。

機材費や外注費

撮影や配信を行うためのカメラや照明機材などの購入は、業務に関わるものとなるため経費となります。料理動画のように発信のために材料を購入した場合も、材料費は経費と認められます。編集など外注に依頼するのであれば、これらも立派な経費です。

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インフルエンサーの経費と認められないもの

インフルエンサーのような個人事業主の方の経費で難しいのは、プライベートとの線引きです。例えば撮影のための交通費は経費になるとお伝えしましたが、旅行メインでついでに発信したような場合、100%を経費とするのは難しいでしょう。

カフェで編集作業をした時に、コーヒー代は経費になるけど、食事代は経費にはならない、というような線引きの難しいものが多数あります。化粧品を紹介する発信をしている場合でも、プライベートな化粧品の購入は当然経費にはなりません。

家事按分をするにも線引きが難しいので、間違えないように注意してください。

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裏垢女子のギフトは確定申告を

裏垢でギフトをもらうと、確定申告の対象となる可能性があります。ギフトのようなモノだと金銭ではないので、報酬を得ているという感覚はないかもしれませんが、税務上はそうはいきません。

「これはどう処理すればいいのかな」と何から手をつければよいのかわからないという方は、税理士にご相談ください。裏垢でギフトをもらうのが悪いわけではありません。必要な申告は正しく行い、応援してくれる方とも良い関係を築いていけるようにしていきましょう。

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