スナックやクラブを経営している人にとって、毎年の確定申告は頭の痛い問題ではないでしょうか。日々の開店準備や営業などで忙しい中、帳簿や伝票の管理まで目が行き届かず、正しく申告できているのか不安に思う事もあるでしょう。
ここでは、スナックに強い税理士を探した方がよい理由や、税務調査になりやすいケースなどについてわかりやすく解説しています。



スナックに強い税理士を探した方がよい理由

毎年の確定申告についてサポートを依頼する税理士を選ぶ際、スナックやクラブの経営事情に強い税理士を探した方がよい理由を以下にピックアップします。

スナック経営者に寄り添ったサポートが受けられる

スナックやクラブを経営している人の中には、過去に経理経験があり、申告や納税もしっかりと対応できる人もいるかもしれません。
しかし、ほとんどの場合は接客経験がメインで、簿記の知識や確定申告時の注意点などについてはよくわからない事が多いのではないでしょうか。
実際に、スナックやクラブ、飲食店といった業種では、申告内容にミスや漏れなどが見つかる確率が高いため、税務署でも積極的に税務調査を行っています。
売上の記帳方法や現金の管理、給与計算や仕入れの支払いなど、スナックを経営していく上でチェックされやすい取引はどんな点か、スナックに強い税理士はよくわかっています。そのため、経営者の困りごとや悩みに寄り添ったサポートが期待できるのです。

税務調査で指摘されやすいポイントの対策ができる

スナックに税務調査がやって来た場合に、どういった点が指摘されやすいかなど、スナックに強い税理士ならわかりやすいアドバイスをもらう事ができます。
例えば「来店者の数を使用済みのおしぼりでカウントされる」「客を装って来店し、売上や営業状態を覆面調査している事がある」といった事例をもとに、疑われても毅然と真実を説明して調査官を納得させるための対策を取る事が可能です。
やましい事をしていなくても、税務調査で指摘されると自信がなくなってしまったり、真実を証明できなかったらどうしようという思いから挙動不審になったりしてしまいがちです。
こうした場合に、スナックの事情と税務調査の実態との両方に詳しい税理士が対応してくれれば、精神的な負担はかなり軽減されるでしょう。

無申告状態などの相談も受け付けている

スナックや飲食店、クラブなどの申告や税務相談を多く扱ってきた税理士にとって、「何年も無申告だった」「かなりいい加減な申告をしてしまっていた」といった相談を受けるケースも決して珍しくありません。
一般的な税務相談であれば難色を示されたり、依頼を断られたりするようなケースでも、スナックや水商売事情に強い税理士なら適正な申告、納税のためにサポートしてもらう事ができるでしょう。
税理士は脱税や虚偽申告などのお手伝いをする事はできません。しかし、調査の手が入った時にいわれのないペナルティについては反論し、漏れていた申告の部分については悪質でない事を説明するなどして、将来的に安心して営業を続ける支援は受けられます。
本来、税務調査は事業者が間違った申告をしていないか、間違っていた部分があれば正しく指導する事を目的として行われています。
税金に関する専門知識をもって適正な対応が取れる税理士にサポートを依頼できれば、税務調査を不安に思う必要はなくなるでしょう。

スナックが税務調査になりやすいケースとは?

スナックが税務調査になりやすいケースとしては、以下のような事例が挙げられるでしょう。

同業他店と比べて売上が低すぎる

税務署では、毎年申告された内容をデータとして管理しており、同業他店のスナックに比べて明らかに売上が低くなっている店舗などは、データベースから異常値としてピックアップできるようになっています。
内観調査と呼ばれる覆面調査などで調査官がこっそり来店し、実際には繁盛していてメニューも平均的な料金であるにも関わらず毎年の売上が低い、というウラが取れている場合、
実際の帳簿と照合するために税務調査が行われる事があります。

急激に売上が上下した

前年度や例年と比べて急激に売上が大きくなった場合や、逆に売上が大きく下がった場合にも、税務調査が行われやすくなります。
いずれの場合も、帳簿上で脱税のための調整が行われていないかなどを確認するのが目的です。
売上をごまかして過少に申告していないか、あるいは前年度または翌年度に計上するべき売上を間違えて含めている「期ズレ」となっていないかなどがチェックされるでしょう。

5年以上経営している

スナックを経営して5年以上が経っている場合、いつでも税務調査がやって来る可能性がある状態だといえます。
スナックやBARでは、他の業種よりも税務調査がやって来る頻度が高いため、通常10年に1回程度のところを4年または5年に1回程度のペースで調査される事が多いのです。
もちろん、それよりも早く調査がやって来る場合もあれば、5年を過ぎても調査とならない場合もあります。
とはいえ、税務調査を受けないまま5年以上経営しているなら、いつ税務調査がやって来てもおかしくないと考えた方がよいでしょう。
なお、ひとたび税務調査となれば、過去3年から5年、場合によっては7年も遡って追徴課税の対象とされてしまいます。
この間の帳簿や書類、データなどは出来るだけわかりやすくファイルして保管しておくようにしましょう。

無申告状態である

「申告するから税務署に目をつけられるのであって、申告しなければバレないのでは」と考える人がいるかもしれませんが、実際には無申告状態は税務署に必ず把握されていると考えるべきです。
無申告は外観調査や内観調査などの事前調査のほか、第三者からのタレコミや従業員、顧客の会社へ税務調査が入る事などからも発覚します。
無申告の期間は放置せず、出来るだけ早めに税理士へ相談する事をおすすめします。



まとめ

スナックを経営していて確定申告に関する悩みがあるなら、スナック事情に強い税理士へ相談するのがおすすめです。税理士法人松本では、税務調査とスナック業界の両方に詳しい税理士が多数所属しています。無申告状態からの申告もサポートしていますので、お気軽にご相談ください。