
お店によって計算方法が異なるキャバ嬢の給料。
どのようなシステムがあり、どう計算されるのかを理解し、高収入を目指していきましょう。
キャバ嬢の給料はプラスされるものばかりではなく、
マイナスされるものもあります。
何が引かれるのかを知って、できるだけ手元にお金を残せるようにしていきましょう。
キャバ嬢の給料の基本的な計算式
多くのキャバ嬢は時給で働いており、時給が給料の柱となります。
時給の金額はお店やキャバ嬢のキャリアなどにより異なりますが、平均的には2,500円~3,000円からスタートします。
基本的な給料の計算式は、「時給+インセンティブーかかった費用」となります。
インセンティブが大きく影響するようになっており、キャバ嬢のがんばりが給料に反映されるシステムです。
時給やインセンティブの仕組み、またキャバ嬢にかかる費用など、給料について細かくご説明します。
キャバ嬢の給料の仕組み
キャバ嬢の給料の仕組みは、お店によって異なります。
以下のような制度があり、このいずれかの方法によって計算されています。
- 新人でも働きやすい「ポイントスライド制」
- 売り上げが気にならない「指名本数スライド制」
- 指名本数は関係ない「売上スライド制」
- お店への貢献度が明確な「給率制」
- 熟練キャバ嬢にのみ許される「売上折半制」
- 常に一定額がもらえる「固定給」
新人でも働きやすい「ポイントスライド制」
ポイントスライド制とは、その名前の通りポイントをつけてキャバ嬢を評価する方法です。
「同伴4ポイント」「本指名3ポイント」というようにポイントをつけ、1ヶ月のポイント数によって時給を決定させます。
例えば月間で30ポイント獲得したら時給3,000円、50ポイント獲得したら5,000円というように時給に反映させます。
多くのキャバクラで採用されている方法なので、キャバ嬢の基本的な給料システムであるといえます。
ポイントスライド制のメリット・デメリット
ポイントスライド制は、新人キャバ嬢であっても働きやすいのがメリットです。
売り上げ金額が少なくても、場内指名や同伴でポイントになるためです。
新人だと単価の高い、いわゆる太客を見つけるのは難しいですが、ポイントスライド制ならやり方次第では時給アップを目指せます。
客単価が低くても時給を上げやすいシステムであり、その分お客さんの数が必要です。
売り上げが気にならない「指名本数スライド制」
指名本数スライド制とは、1ヶ月の指名の本数によって時給が変動するシステムです。
例えば1ヶ月で30本の指名をとれば時給3,000円、50本の指名をとれば時給5,000円というようなイメージです。
本指名を1本とカウントするので、5セットの場合は本指名
5本という計算になります。
場内本数をカウントしてくれるお店だと、新人のキャバ嬢でも高収入を目指しやすいでしょう。
指名本数スライド制のメリット・デメリット
とにかく指名の本数が重要な指名本数スライド制なので、
売り上げ金額はそこまで気にする必要がありません。
「売り上げは少ないけど指名はとれる!」というキャバ嬢に向いています。
逆にいうと、売り上げをあげられるキャバ嬢には向いていません。
客単価が低くても、指名をしてくれるお客さんが多ければ、やりがいを感じられるシステムです。
指名本数は関係ない「売上スライド制」
売上スライド制とは、1ヶ月の売り上げに応じて時給が決まるシステムです。
例えば、1ヶ月の売り上げが30万円なら時給3,000円、売り上げが40万円なら時給4,000円というイメージです。
お客さんの数ではなく売り上げを意識しなくてはいけませんので、キャバ嬢にとってシビアな給料の計算方法です。
売上スライド制のメリット・デメリット
売上スライド制は、指名の本数よりも売り上げ金額が重要です。
そのため指名の本数は少なくても、売り上げさえ上げていれば高収入を目指せます。
極端な例かもしれませんが、単価の高い太客が数名入れば稼げます。
太客が多いキャバ嬢のためのシステムで、新人キャバ嬢や指名本数で勝負したいキャバ嬢には向きません。
お店への貢献度が明確な「給率制」
給率制とは、売り上げと給料の割合を計算するシステムです。
計算式は「給率(%)=給料÷売上×100」となり、給率が
100%以下の低い数字の方が優秀なキャバ嬢であるという認識です。
給率80%をボーダーラインと考えているお店が多く、
60%となるとエースキャバ嬢です。
個々の給率が数字としてハッキリ出ますので、誰がお店に
貢献しているのかが一目瞭然となってしまいます。
給率が高いキャバ嬢にはお給料で還元していきます。
給率制のメリット・デメリット
給率制では効率良く売り上げを上げていくのが重要であり、太客を抱えたキャリアのあるキャバ嬢向けのシステムです。
例えば同じ売り上げ100万円でも、100時間かけて稼いだのか50時間かけて稼いだのかでは、後者の方が評価されます。
100%を上回ってしまうと売り上げよりも給料の方が多いという計算になり、ペナルティを課せられる場合があります。
仕事の質を問われる給料システムであり、新人キャバ嬢には向きません。
熟練キャバ嬢にのみ許される「売上折半制」
売上折半制とは、その名前の通り、お店とキャバ嬢で
売り上げを折半するものです。
折半といわれていますが、その歩合はお店により50%かも
しれないし、70%という場合もあります。
時給がありませんので、完全に自分で稼いでいかなくてはいけません。
売上折半制のメリット・デメリット
売上折半制だと、キャバ嬢自身で売り上げを上げなければ
何時間働いてもお給料は0円です。
シビアな給料システムであり、お客さんがついていない新人キャバ嬢には厳しいものとなります。
一方で売上折半制の魅力といえば、シフトを組まずにお客さんの予定に合わせて出勤できる自由度の高さです。
営業時間中に出勤し、お客さんが帰れば退勤するという働き方は、熟練のキャバ嬢ならではの成せる業といえるでしょう。
常に一定額がもらえる「固定給」
売り上げや指名の本数が給料に大きく影響するキャバクラの世界ですが、固定給というシステムが存在します。
時給が固定で決められており、出勤した時間分の給料を受け取ります。
一般的なアルバイトのようなシステムなので、キャバ嬢としてのがんばりが評価されにくいと感じる子もいるでしょう。
固定給のメリット・デメリット
固定給だと売り上げや指名本数が給料に反映されませんので、働きやすいよう新人や体験入店のキャバ嬢に採用されるケースが多いです。
固定給だからといって、営業をせずにただ接客をしているだけのキャバ嬢は、売り上げをあげられないので固定給が減らされてしまう可能性があります。
売り上げに自信があるキャバ嬢であれば、他の給料システムのお店の方が稼げます。
キャリアのあるキャバ嬢には不向きな給料システムです。
キャバ嬢の給料にプラスされるもの
キャバ嬢の給料は、時給と「バック」と呼ばれるインセンティブです。
お店によって金額が異なりますので、最初に必ず確認をしておきましょう。
以下のようなものがバックとして考慮されます。
- 本指名バック
- 場内指名バック
- ドリンクバック
- ボトルバック
- 同伴バック
例えば、同伴で来店したお客さんが本指名をいれ、ドリンクを入れてくれれば、プラスして給料に反映されます。
キャバ嬢のがんばりが直接影響するもので、給料はこれらのバックに大きく左右されます。
キャバ嬢の給料から引かれるもの
キャバ嬢の給料は、時給にインセンティブがプラスされますが、引かれるものもあります。
以下のようなものが引かれていきますので、明細書を見た時にガッカリしないよう内容を把握しておきましょう。
- 源泉徴収
- ヘアメイクやドレス代
- 送り代
- ペナルティ
源泉徴収
源泉徴収とは、給料から10%を天引きして事業者が納税者の代わりに税金を納付する仕組みです。
給料明細を見ると毎月10%が引かれているはずで、これはすでに税金を納付している状態となります。
給料の金額に関わらず割合が決まっていますので、給料が
高いキャバ嬢は多くの源泉徴収が引かれている状態となります。
ヘアメイクやドレス代
キャバ嬢が出勤する際にヘアメイクは必須です。
お店専属のヘアメイクさんにお願いしている場合は、その場で支払いをせずに給料から天引きされる場合が多いです。
「自分でヘアメイクをしている」「別の美容室でヘアメイクをしている」という場合は、当然天引きされません。
ドレスをレンタルした場合はレンタル代がかかりますので、定期的に出勤するキャバ嬢であればいくつかドレスを用意しておくといいでしょう。
送り代
キャバ嬢の退勤時間は終電がなくなっていますので、多くのお店ではキャバ嬢を自宅まで送る「送り」というシステムが存在します。
お店のキャバ嬢数人で車に相乗りをし、自宅まで送り届けてもらいます。
お店によって料金が異なり、距離によって料金を設定している場合があります。
送りを利用していれば、給料から天引きで支払いを行います。
ペナルティ
当日の出勤人数を確保するために、ペナルティを課すお店があります。
キャバ嬢のモチベーションを保つという狙いがあるペナルティは、以下のような内容となります。
- 遅刻
- 当日欠勤
- 無断欠勤
- ノルマ未達成
これらのペナルティの対象となると、給料から天引きされます。
1ヶ月分まとめての罰金支払いは、想定以上の金額になっている可能性がありますので、ペナルティの対象とならないよう注意しましょう。
知っておきたいキャバ嬢の雇用形態
キャバ嬢で働いて、雇用形態についてまで考えている人は
少ないかもしれません。
どんな雇用形態で働いているのか、これを機に考え直してみてはいかがでしょうか。
- 雇用契約があるか個人事業主か
- 個人事業主なら確定申告をしよう
雇用契約があるか個人事業主か
キャバ嬢とお店がどのような契約を交わしているかによって、雇用形態が異なります。
労働契約を結んでいれば被雇用者となるアルバイト、
業務契約を結んでいれば個人事業主となります。
労働契約を結んだアルバイトであれば、労働者としての権利が保証され、社会保険や雇用保険の対象となる場合があります。
一方、個人事業主のキャバ嬢には労働基準法が適用されませんが、自由度が高いのが特徴です。
お店側としては個人事業主のキャバ嬢を雇う方が柔軟性が
高く、多くのキャバ嬢が個人事業主として働いています。
個人事業主なら確定申告をしよう
個人事業主としてキャバ嬢は、個人で確定申告をしなくてはいけません。
確定申告により1年間の収支を税務署に報告し、正しく納税を行います。
個人事業主として働くキャバ嬢は、厳密には給料ではなく「報酬」をお店から受け取っています。
「手渡しで給料をもらっているからバレない」と考えるかもしれませんが、無申告がバレると税金のペナルティが課され、結果的に納税額が増加してしまいます。
確定申告により還付金を受け取れる可能性がありますので、期限内に正しく申告をするようにしましょう。
キャバ嬢の給料に関するよくある質問
キャバ嬢の給料に関するよくある質問をまとめました。
- 売れてるキャバ嬢の給料は?
- 売れないキャバ嬢の給料は?
- キャバ嬢はお店を変えたら給料が上がりますか?
売れてるキャバ嬢の給料は?
トップキャバ嬢と呼ばれる人達は、年収1,000万円以上と
高収入です。
その分、共感力やトーク力といった持ち味があり、営業にもきちんと力を入れています。
キャバ嬢だからといって簡単に稼いでいるわけではなく、
高収入は努力の賜物です。
売れないキャバ嬢の給料は?
売れないキャバ嬢の給料は、月収20万円ほど、年収にして
200万円ほどとなるでしょう。
稼げるイメージのあるキャバ嬢ですが、実力社会なので売り上げを上げていないキャバ嬢は給料も期待できません。
キャバ嬢はお店を変えたら給料が上がりますか?
お店によって給料システムが違うので、自分に合うシステムのお店に行けば給料が上がる可能性があります。
キャリアを積んでから移転をするキャバ嬢は珍しくありません。
新規で入店するお店には、お客さんを連れていけると評価が高いです。
キャリアアップを目指すのは、キャバ嬢でも一般職と変わらないといえるでしょう。
給料の仕組みが合うお店を選ぼう
キャバクラの給料の仕組みは、お店によって異なります。
給料を左右するのは給料の仕組みだけでなく、立地や客層、他のキャストとの人間関係も重要です。
総合的に自分に合うお店を選び、効率よく稼げるようにしていきましょう。
また給料から税金やペナルティなど引かれる項目がありますので、できるだけ引かれないようにして手元にお金を残す努力も必要です。
税金に関しては、ナイトワークに関して実績のある税理士法人松本へご相談ください。
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