風俗開業

デリヘルなどの風俗店を開業させるためには、開業資金や
運転資金の準備が必要です。

お金だけでなく、風営法の把握、求人や集客も重要なポイントになってくるでしょう。

開業前にきちんと対策をしておかないと、失敗し廃業に追い込まれてしまうかもしれません。風俗は簡単に儲かりそうなイメージを持っている方が少なくありませんが、失敗例も多数あります。

風俗を開業させるために必要な資金や法律の手続き、
さらに経営に関するポイントについてまとめました。

風俗開業のための基礎知識

風俗開業

性風俗関連特殊営業に分類されている店を風俗店と呼びます。

店舗型性風俗特殊営業には1号営業にソープランド、2号営業に店舗型ファッションヘルスが分類され、無店舗型性風俗特殊営業の1号営業には派遣型ファッションヘルス、デリヘルが含まれます。
参照:警視庁|風俗営業等業種一覧

これらの風俗店を開業するためには、以下の3つが必要です。

  • ・風営法という法律の把握
  • ・開業資金の準備
  • ・人材の確保

風営法という法律の把握

風俗店を開業・運営していく上で避けて通れないのが、
風営法(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律)です。
参照:風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律

風俗営業により周辺の環境や子どもに悪影響を及ぼさないようにルールを定めたものです。

デリヘルやキャバクラ、ホストクラブだけでなく、料理店やカフェ、ゲームセンターも対象となる場合があります。

風俗店を開業するなら内容を把握する必要があり、例えば
デリヘルであれば第二款「無店舗型性風俗特殊営業の規制」をしっかりと確認しておきましょう。

風俗開業に必要な書類とは

店舗型の風俗店を開業するには法律が厳しいので、多くの場合は無店舗型のデリヘルを選ぶ必要があります。

デリヘルの開業に必要な書類は、以下のようなものとなります。

必要書類 内容
無店舗型性風俗特殊営業の営業開始届出書 参照:警視庁|性風俗関連特殊営業
(様式一覧)
営業方法説明書 営業の方法を記載した書類
使用承諾書 法務局の建物登記簿謄本
営業者住民票 本籍地記載の住民票の写し
その他管理者住民票 必要な場合のみ
事務所平面図 事務所として使用する物件の平面図
待機所の使用承諾書 使用承諾書/賃貸契約書の写し、など
待機所の平面図 待機所を設ける場合
運転免許証のコピー 必要な場合のみ

開業資金の準備

風俗開業資金

開業する職種によりますが、例えばデリヘルなら無店舗型営業なので開業資金が抑えられます。

規模によって異なりますが、デリヘルの開業資金の目安は300万円~500万円となります。

開業前に準備しておきたい資金には、数ヶ月分の運転資金も含まれます。

安くすめば問題ありませんが、予想よりも支出が増えると
負担になってしまいますので、計画的な準備が必要です。

開業資金の内訳

風俗店の開業資金の内訳について、確認しておきましょう。

開業前に必要になるものと、開業後の運転資金として必要なものを分けてご紹介します。

開業前に必要な資金 内容
ホームページ制作費 業者に依頼する場合
物件契約費 事務所や待機所の物件
届出代行手数料 専門家に依頼する場合
送迎車両用の費用 キャストの送迎に使用する車
備品代 仕事で使用する備品

ホームページ制作や届出代行手数料などは安く済ませられる可能性もありますが、完成度や手間を考えるとプロに依頼するのがおすすめです。

備品代には、仕事で使用するパソコンや携帯代、ローションなどが含まれます。

続いて、開業した後のために準備しておきたい資金です。

開業後に必要な資金 内容
営業広告費用 集客のための広告
求人広告費用 求人のための広告
事務所・待機所の維持費 物件の家賃など
通信費 スマホ代、Wi-Fi代など
水道・光熱費 物件の光熱費
人件費 キャストやスタッフへの報酬

人脈によってスタッフ集めに費用をかけなくても良い場合などがありますが、最低でも3ヶ月分、余裕をもって準備する場合は6ヶ月分程度の運転資金が必要です。

スタッフが増えてお店が軌道に乗るまで、きちんと管理できるようにしておきましょう。

人材の確保

風俗店に限らず、優秀な人材を確保するのは経営を左右する重要なポイントです。

最低1人でもキャストがいてくれれば開店は可能ですが、
それだけでは経営は困難になります。

キャストは「誰でもいい」というわけにはいきませんので、優れたルックスと接客スキルを持ったキャストを揃えていかなければいけません。

どんなキャストを揃えていきたいのか、コンセプトを明確にしておくとお店の雰囲気に合うキャストが集まりやすいでしょう。

風俗店の人材を確保する方法

風俗店で人材を確保するには、以下のような方法があります。

  • 紹介してもらう
  • 求人広告で募集する
  • ホームページやSNSで募集する

風俗業界は狭いので、知人がいる場合は紹介できる人がいないか相談してみるといいでしょう。

求人広告は費用がかかりますが、風俗業界にツテがない場合には人材確保の大きな選択肢となります。

路上に限らずスカウト行為は犯罪となりますので、ホームページやSNSでも情報発信にとどめ、直接スカウトはしないよう注意しましょう。

風俗店の経営を軌道に乗せるポイント

開業前に運転資金を準備しているとはいえ、できるだけ早く経営を軌道に乗せなくてはいけません。

開業がゴールではありませんので、開業後の経営、さらには継続的に繁盛させていくために確認しておきたいポイントをまとめました。

  • HPやSNSの集客に力を入れる
  • キャスト・スタッフとの信頼関係を築く
  • リピーターを獲得する
  • 質の高いお店を維持する

HPやSNSの集客に力を入れる

風俗開業集客

無店舗型の風俗店では、ホームページやSNSでの集客が要となります。

写真やデザインでの印象が集客を左右すると言っても、過言ではありません。

ホームページは作成時に費用がかかりますが、SNSは無料で始められ、多くの人にアプローチできる手段となります。

デザインだけでなく、キャストやクーポンについてなどの情報も充実させて集客につなげましょう。

WEBサイトデザインのコツ

集客サイトで重要なのは、デザインと情報量です。

通販サイトのように、「どんな商品があるのか」「購入時のメリットは」という点が、直感的にわかりやすく表記されるように工夫しましょう。

「このキャストを指名したい」と思ってもらえるような、
キャストのプロフィールや具体的なプレイの内容を記載するとイメージしやすくなります。

情報が少ないと他店に流れてしまいますので、他店と比較した時に選んでもらえるようなサイト作りを意識しましょう。

ホームページを作る際には、ライバル店や人気のお店のレイアウトを参考にするのがおすすめです。

キャスト・スタッフとの信頼関係を築く

お客様を獲得していくのは経営にとって最重要課題ですが、キャストやスタッフとの信頼関係も同様に重要です。

風俗店で働きたいと希望する女の子は、経済面で悩みを抱えている子が少なくありません。

好待遇にして報酬だけ与えていれば良いというわけではなく、快適な労働環境を提供し、客層の向上を心がけていくとキャストにとって働きやすい環境となります。

「寮を完備する」「託児所を用意する」などに配慮すると、キャストが集まりやすくなるでしょう。

売上を支えるスタッフとも、良い関係を築けるようにしておくようにしましょう。

キャスト管理のコツ

風俗店は複数名のキャストが在籍しますので、全員平等に接するのが基本です。

売上の高いキャストやお気に入りのキャストだけを特別扱いすると、不満が溜まってしまいます。

付き合いが長くなったとしても、馴れ馴れしい態度は禁物です。

キャストもスタッフも1人の人間として尊重し、指名が獲得できずに悩むキャストがいればアドバイスをするようにしましょう。

リピーターを獲得する

風俗開業リピーター

ホームページやSNSで新規のお客様を呼び込んだら、
リピートしてもらえるようにしたいものです。

リピーターが増えればキャストも指名がもらえるようになり、お客様の好みを把握できるので仕事がしやすくなります。

風俗店でリピーターを獲得するキャストは、とびきりの美人とは限りません。

最低限の清潔感は必要ですが、最も重要なのは接客の質であり、挨拶やシフトを守るといった基本的な振る舞いができる子にリピーターがつきます。

「口臭やタバコの匂い対策をする」「香水は香りが残るので使用しない」といった、目に見えない配慮もできるとお客様からの支持が得られるでしょう。

質の高いお店を維持する

風俗を利用する客層は、学生から著名人、社長クラスまで幅広いですが、質の良いお客様に利用していただき、質の良いお店を維持していくのが理想的です。

風俗での質の良いお客様とは、乱暴しない、ルールを守る、といった紳士的な振る舞いをするお客様です。

質の高いお客様に選ばれるようなお店ができれば、活気が出て自然と繁盛していきます。

閑散期にも売上に困らないよう、質の高いお店を維持していきましょう。

デリヘルの開業が人気の理由

風俗店は種類がいくつかありますが、その中でも開業しやすいのがデリヘルです。

風俗業界に初参入でも開業できるデリヘルは、以下のような理由から人気があります。

  • 初期費用が抑えられる
  • 場所の要件がない
  • 深夜0時以降でも営業できる

派遣型風俗店のデリヘルは、店舗が不要なため初期費用が抑えられます。

事務所を構えるとしても場所の制約がありませんので、持ち家を事務所としても構いません。

また店舗型風俗店の場合は営業時間の制約がありますが、
デリヘルは無店舗型営業なので深夜0時から午前6時までの間も営業できます。

営業時間を長くしたいのであれば、24時間営業も可能です。

風俗の開業に税理士が必要なケース

風俗開業税理士

風俗店の開業には法律の理解が必要であり、無店舗型性風俗特殊営業の営業開始届出書などの書類を準備しなくてはいけません。

経営者自身で書類を準備して申請しても構いませんが、税理士がついていると時間や手間を短縮させられます。

  • 税務調査に不安を感じている
  • 開業時の節税を相談したい

税務調査に不安を感じている

過去の調査から、風俗業界は申告漏れが多い業種であるといわれています。
参照:国税庁|事業所得を有する個人の1件当たりの申告漏れ所得金額が高額な上位10業種

「近くの風俗店で税務調査が入った」という噂を耳にした経験がある方もいるかもしれません。

税務調査とは正しく税申告がされているか調査するもので、申告漏れなどの不正が発覚すると、追加課税として多く税金を納めなければいけなくなります。

税務調査の対応ができるか心配」「追加課税がいくらになるのか不安」という場合は、税理士に相談しておくと安心です。

税務調査には税理士が立会いますので、適切な受け答えができます。

開業時の節税を相談したい

経営者自身で税処理をしていくというスタイルの方もいますが、開業時に税理士に相談するのがおすすめです。

「法人化させた方がいいのかわからない」「できるだけ節税したいが知識がない」という場合は、税理士の知識を頼りましょう。

税理士費用が気になるかもしれませんが、手間や時間だけでなく、節税効果を考えると、決して無駄な費用だとはいえません。

初回は無料で相談できますので、ぜひご検討ください。

風俗を開業しても失敗してしまうケース

「風俗って絶対に儲かるんでしょ」と経営を甘く見て参入する人が少なくないのが、風俗業界です。

確かにデリヘルなら開業資金も抑えられますし、飲食店のように仕入れや廃棄の心配がありませんので、簡単に儲かりそうなイメージがあるかもしれません。

風俗店で失敗してしまうケースは、こちらのようなケースです。

  • 運転資金が足りない
  • 風俗業界の情報がない
  • WEB知識がない
  • 知人でのW出資での開業
  • 雇用店長に丸投げ

まず開業時に充分な運転資金を準備しておく、情報収集をしておくのが大切です。

集客はWEBがメインとなりますので、全く知識がない状態だと集客が難しいかもしれません。

知人同士の出資は金銭トラブルになりやすいので、避けた方が良いでしょう。

店長とオーナーが別の場合は、インセンティブを明確にするなどして店長のモチベーションを維持できるようにしておきましょう。

ナイトワークに精通した税理士を選ぼう

風俗店は開業すれば必ず成功する、といった甘いものではありません。

開業前には資金だけでなく、人脈や情報収集などの準備をし、万全の体制で望むべきです。

経営が軌道に乗ったとしても、1回の税務調査で全てが水の泡になってしまうケースもあります。

風俗店は税務署が目を光らせている業界のひとつなので、ナイトワークに精通した税理士に相談してクリーンな税申告を心がけていきましょう。

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