夜職が確定申告を行わないと、最終的には税務署にバレてしまい、税務調査の対象となる可能性があります。

給与を手渡しで受け取っていても、無申告が判明するケースはあり、その際には追加の税金を請求されることもあります。

本記事では、夜職が確定申告しないとバレるのかについて紹介します。

他にも「夜職が確定申告しないリスク」や「夜職が確定申告するメリット」についても解説していきます。

ぜひこの記事を参考にして、夜職の確定申告について理解を深めてみてください。

夜職が確定申告しないとバレる?

夜職が確定申告しないとほとんどのケースでバレてしまいます。

確定申告を行っていない場合、特に税務署の調査対象になりやすい傾向があります。

例えば、夜職で急に収入が増加した方々が無申告のままでいると、ある日突然税務調査が入るケースが少なくありません。

このような調査結果が明るみに出ると、金銭的な負担だけでなく、周囲の人に知られることによって社会生活に影響を及ぼすリスクもあります。

夜職が確定申告しないリスク

夜職が確定申告しないリスクについては、以下の3つが挙げられます。

  • ・高額な追加納税
  • ・ローンを組めなくなる
  • ・税務調査が入る

それぞれのリスクについて解説していきます。

高額な追加納税

夜職に従事している方であっても、確定申告は必須です。

申告を怠ったりした場合、高額な罰則金や追徴課税を支払う可能性があります。

罰則の金額は状況や理由によって異なりますが、未納の税額に対して最大で50%が上乗せされるケースもあります。

結果として、申告を放置すると非常に高額な金額を支払う羽目になる可能性がありますので、早めの対応が重要です。

具体的な追加納税については、以下の4つが挙げられます。

  • ・延滞税
  • ・過少申告加算税
  • ・無申告加算税
  • ・重加算税

それぞれの税について解説していきます。

延滞税

納税者が本来の納期限までに税金を支払わなかった場合、ペナルティとして延滞税が発生します。

過去に申告をしていなかった期間について後日確定申告を行うと、納付すべき所得税額に加え、期限を過ぎた日数に応じて延滞税が課されます。

この延滞税の最高利率は14.6%に設定されています。

過少申告加算税

過少申告加算税とは、確定申告で実際に納めた税額が、本来支払うべき金額よりも低かった場合に課される罰則のことです。

申告内容に誤りがあると判明した場合は、可能な限り早く修正申告を行うことが重要です。

税務署の調査が入った後に修正申告をしたり、税務署から誤りを指摘された場合には、追加で納める税金に加え、過少申告加算税も発生します。

この加算税の税率は、追加で支払う税額の10%に設定されています。

しかし、追加税額が、もともとの申告納税額と50万円のどちらか大きい金額を超えた場合、超過部分については15%の税率が適用されます。

無申告加算税

期限内に確定申告をしない場合、ペナルティとして無申告加算税が課されます。

この加算税は、納付すべき税額に対して発生するもので、税額50万円までの部分には15%、50万円を超える部分には20%の割合が適用されるのが一般的です。

しかし、税務署から指摘を受ける前に自ら申告期限を過ぎて確定申告を行った場合、無申告加算税は軽減され、税率は5%となります。

また、一定の条件をすべて満たした場合、無申告加算税が免除されることもあります。

具体的に、無申告加算税が適用されない条件として、以下が挙げられます。

  • ・確定申告期限を過ぎたものの、1か月以内に自主的に申告を行っている
  • ・申告に基づく税額を法定納期限までに全額納付している
  • ・過去5年間に無申告加算税や重加算税を課されたことがない

これらの条件を満たすことで、ペナルティを回避できる場合があるため、申告期限を過ぎた場合でも速やかに対応することが重要です。

重加算税

重加算税は、本来支払うべき税金を意図的に隠したり、虚偽の内容で申告したりした場合に科される厳しい罰則です。

確定申告が期限内に行われていたとしても、帳簿の改ざんや虚偽の記載が見つかった場合には、重加算税が課せられる可能性があります。

また、過少申告の場合に通常の過少申告加算税に代わって税額の35%が追加され、無申告の場合は無申告加算税に代わり税額の40%が加算される重い制裁措置です。

さらに、過去5年以内に無申告加算税や重加算税を課された経験がある場合には、さらに10%が上乗せされることもあります。

追徴課税の納付が滞ると、最悪の場合、財産が差し押さえられる可能性があり、悪質な行為と判断されると、刑事罰が科される場合もあるため、税務に関するルールを守ることが重要です。

ローンを組めなくなる

確定申告を行っていない場合、収入を証明することができず、結果としてローンの申請が難しくなる可能性があります。

昼間の職業では、会社が発行する源泉徴収票をもとに収入証明が可能ですが、夜職などでは確定申告をしなければ、収入を証明するための確定申告書や納税証明書を取得できません。

収入の証明は、賃貸物件の契約時やローンを組む際に必要となる重要な書類です。

これが用意できないと、審査に通らなかったり、場合によっては連帯保証人を求められることがあります。

また、クレジットカードの申請やスマートフォンの分割払い契約を行う際にも収入証明が必要な場合があり、確定申告をしていないとこれらの手続きに支障をきたす可能性があります。

このような問題を避けるためには、収入を明確に証明できるよう、確定申告をきちんと行うことが大切です。

税務調査が入る

夜職が確定申告しないリスクとして、税務調査が入ることが挙げられます。

実際に、夜職関連の店舗は売上の無申告や申告漏れが頻発していることから、税務調査が行われやすい業種の一つとされています。

税務署による調査は、事前に通知が来る場合もありますが、予告なしで実施されるケースも少なくありません。

調査では、経理帳簿や領収書といった関連資料の提出が求められますが、これらの書類に不備があったり虚偽の記載が見つかったりすると、大きな問題へと発展する可能性があります。

また、店舗の調査結果によっては、働いているキャストにまで調査が及ぶケースもあります。

夜職が確定申告するメリット

夜職が確定申告するメリットについては、以下の2つが挙げられます。

  • ・払い過ぎていた税金が還ってくる
  • ・必要な出費を経費にできる

それぞれのメリットについて解説していきます。

払い過ぎていた税金が還ってくる

確定申告を行うことで、納め過ぎた税金が返金される可能性があります。

勤務先で源泉徴収が行われている場合、通常は確定申告をする必要はありませんが、源泉徴収では実際の税額より多めに所得税が引かれているケースが少なくありません。

源泉徴収とは、会社が給与から所得税を事前に差し引いて国に納付する仕組みを指します。通常、この差額は年末調整で適切に清算される仕組みになっています。

例えば、1年間の医療費が一定額(10万円以上)を超えた場合に利用できる医療費控除など、特定の控除を受けたい場合には自ら確定申告を行うことで、払い過ぎた税金が還付されることがあります。

必要な出費を経費にできる

夜職が確定申告するメリットとして、必要な出費を経費にできることが挙げられます。

収入から必要な経費を差し引いた金額が「所得」と呼ばれ、個人事業主やフリーランスとして夜職に従事している場合、仕事に関連する支出を経費として計上することで、納税額を抑えることが可能です。

夜職に携わる方が経費として認められるものには、以下が挙げられます。

  • ・アフターでの飲食代
  • ・業務用のドレス
  • ・化粧品の購入費
  • ・職場までの交通費
  • ・名刺作成費

また、顧客への贈り物にかかった費用も経費として申請できるため、支出を証明できる領収書を保管しておくことが重要です。

夜職が確定申告が必要な人の特徴

夜職が確定申告が必要な人の特徴については、以下の2つが挙げられます。

  • ・副業で所得が20万円を超える
  • ・フリーランスや個人事業主として夜職に従事している

それぞれの特徴について解説していきます。

副業で所得が20万円を超える

夜職が確定申告が必要な人の特徴として、副業で所得が20万円を超えることが挙げられます。

しかし、収入から経費を差し引いた後に残る金額が「所得」とみなされるため、「収入が80万円あったが、そのうち65万円を経費として使用した」場合は、納税の必要はありません。

このように、副業で所得が20万円を超える場合でも、経費を差し引いた所得が20万円以下であれば、確定申告は不要です。

フリーランスや個人事業主として夜職に従事している

夜職を個人事業主やフリーランスとして行っている場合、年間の所得が48万円を超える場合は、確定申告を行う必要があります。

所得税は、収入から経費や所得控除を差し引いた金額に応じて計算されます。

年間48万円という基準を月平均に換算すると、1ヶ月あたり約4万円を超える所得がある場合に確定申告が必要になります。

夜職で確定申告する際のポイント

夜職で確定申告する際のポイントについては、以下の3つが挙げられます。

  • ・青色申告か白色申告を選ぶ
  • ・証明書類を準備する
  • ・確定申告の期限を把握しておく

それぞれのポイントについて解説していきます。

青色申告か白色申告を選ぶ

確定申告を行う際には、「青色申告」か「白色申告」のどちらかを選ぶ必要があります。

青色申告は、収入や支出をきちんと記録することで、税金面でさまざまな優遇を受けられる仕組みです。

一方、白色申告は記帳義務が緩やかで、比較的簡単に申告ができる方法です。

それぞれの違いについては、以下のとおりです。

項目 特徴
青色申告 ・簿記が必須・申請が必要・特別控除が充実・損失の繰越が可能
白色申告 ・簿記が不要・申請不要・控除が少ない・損失の繰越不可

青色申告は税制上のメリットが多い反面、記帳や手続きの負担が大きいのが特徴です。

白色申告は簡単に申告できる分、税金の優遇は少ないと言えます。

自分の事業規模や状況に応じて、どちらの方法が適しているかを慎重に検討しましょう。

証明書類を準備する

確定申告を行う際には、所得や控除を証明するためのさまざまな書類が求められます。

具体的には、生命保険料控除の証明書や住宅ローンの明細書などが該当します。

これらの書類は、税務署に提出し、申告内容の正確性を確認してもらうために必要です。

万が一、これらの書類が揃っていない場合、申告内容の正当性が疑われ、税務署から問い合わせを受けたり、税務調査が実施されたりする可能性があります。

そのため、申告に必要な書類を事前にしっかりと準備することが重要です。

また、提出後もこれらの書類は通常5年から7年間の保管が義務付けられています。

効率よく管理するためには、種類ごとに分けて整理し、申告時にすぐ取り出せる状態にしておくことをおすすめします。

確定申告の期限を把握しておく

確定申告を行う際には、提出期限や申告先をしっかり確認することが重要です。

確定申告の締め切りは毎年3月15日となっており、この日までに申告書を所定の税務署へ提出する必要があります。

もし期限を過ぎてしまうと「期限後申告」となり、延滞税や加算税が発生する可能性があるため注意が必要です。

また、申告を行う場所は、居住地や収入の種類に応じて異なり、一般的には住民票の住所が属する税務署が担当窓口となります。

さらに、申告書の提出だけでなく、納税額の支払いも期限内に完了させることが求められるので、時間に余裕を持って準備を進めるようにしましょう。

夜職で確定申告をするときの注意点

夜職で確定申告をするときの注意点として、お客さんから高額なプレゼントを貰った場合には、贈与税が課されることが挙げられます。

具体的には、ブランドバッグや高価なジュエリー、さらには車や家といったものが挙げられます。

贈与とは、金銭や物品を無償で譲り受ける行為を指し、その受取額によって税金が発生します。

贈与税の税率は贈与額や贈与者との関係性によって異なりますが、一般的には10%から55%の範囲で設定されています。

また、贈与税の申告と納付期限は、確定申告と同様に、翌年の3月15日までとなっています。

申告漏れを防ぐためにも、こうした贈り物の価値や受取状況をしっかり把握しておくことが重要です。

夜職で働く方は確定申告をしっかりを行おう!

今回は、夜職が確定申告しないとバレるのかについて紹介しました。

夜職が確定申告しないとほとんどのケースでバレてしまい、税務署の調査対象や法律に基づいた厳しい罰則を受ける可能性もあるため、適切な対応が重要です。

夜職が確定申告するメリットとして、払い過ぎていた税金が還ってきたり、必要な出費を経費にできることが挙げられます。

今回の記事を参考にして、夜職で働く方は確定申告を行うようにしましょう。


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