高収入が期待できるチャットレディの仕事ですが、ある程度の収入を得ると気になるのが税金に関することです。

税務調査のリスクを回避し、効果的に稼ぐためにも、確定申告の必要性や節税方法の知識を頭に入れておきましょう。

本記事では、チャットレディに必要な確定申告と節税のポイントについて解説します。

未申告・未納税でいると、チャットレディにとって大きなリスクに繋がるため、この記事を参考に、税金対策をしっかり行ったうえでチャットレディの仕事をしていただけたら幸いです。

チャットレディは税金対策として確定申告を

税金対策として確定申告

チャットレディは空いている時間に手軽に収入を増やせる点が魅力ですが、チャットレディの仕事をして稼げるようになると、税金の問題が発生します。

一定の収入を稼いでいるチャットレディは、確定申告をして、税金対策を行う必要があるのです。

ここでは、チャットレディに必要な確定申告について詳しく説明していきます。

チャットレディの多くは個人事業主

チャットレディは、パソコンやスマホなどのカメラ映像を通して男性とライブチャットをする仕事です。

通常、アルバイトでは雇用契約を結んで働くことになりますが、チャットレディの場合は雇用契約を結ばず、委託契約者となるケースが多く、チャットレディとして働く方のほとんどが、個人事業主という扱いで収入を得ています。

チャットレディも確定申告が必要な理由

一般的な会社では、給料から毎月源泉徴収され、本人に代わって会社が所得税や住民税を納税していますが,差し引か先述した通り、チャットレディは基本的に個人事業主として業務委託で働いているため、報酬から毎月所得税などを差し引かれることはありません。

そのため、一定以上の収入を稼いだ場合、自分自身で納税しなければならないのです。

専業チャットレディであれば年間48万円、副業チャットレディなら年間20万円超える所得がある場合、確定申告をする必要があります。

チャットレディが確定申告をしなかった場合のリスク

先述した通り、チャットレディであっても一定の所得を超えると確定申告をして納税しなければなりませんが、確定申告の必要がありながら、面倒だからと未申告・未納税だった場合、以下のリスクが生じます。

  • 脱税行為の発覚
  • 本業の会社に副業バレする
  • 親や夫にチャットレディの仕事がバレる

確定申告の対象であるにもかかわらず無申告でいると、いずれ発覚してしまう可能性が高く、税務署に指摘されると重いペナルティが課されます。

さらに、副業としてチャットレディの仕事をしている場合は支払うべき住民税が増えることから本業の会社に副業バレするリスクが増えるほか、無申告により税務調査の通知が自宅に届くと家族にその事実が伝わってしまう可能性が高いです。

しっかり確定申告をすれば、これらのリスクを避けることができるので、必ず確定申告をしましょう。

チャットレディの節税には青色申告が有効

青色申告

青色申告とは、日々の取引を複式簿記、もしくは簡易帳簿に記帳し、その基調に基づいて確定申告をする方法をいいます。

帳簿の作成方法や提出書類が白色申告よりも複雑になりますが、その分節税に繋がるメリットが多いのが特徴で、チャットレディの税金対策としても有効です。

ただし、青色申告をしなければ自動的に白色申告となるので注意しなければなりません。

青色申告の具体的なメリットについて、詳しく見ていきましょう。

特別控除によって節税できる

所得税や住民税は、所得から各種控除を差し引いて算出しますが、この控除のひとつに青色申告特別控除があります。

青色申告特別控除は、記帳方法により所得金額から10万円または55万円(一定の要件を満たす場合は 65万円)を控除するものです。

この特別控除により、チャットレディの所得を減らし、税金の負担を軽減することが可能です。

必要経費の幅が広がる

必要経費の幅を広げられる点も青色申告のメリットです。

確定申告する際の所得は、収入から必要経費を差し引いた金額を指しますが、節税効果を高めるには経費にできるものを全て計上することが重要です。

チャットレディの支出はプライベートと混同されやすく、細かい帳簿付けが必要となりますが、それが不要な白色申告では、仕事で使った分の支出でも、経費として認められない場合があります。

一方、青色申告の場合は、仕事で使ったことを証明しやすいため、経費にできるものを計上して節税に繋げられるのです。

チャットレディが青色申告する方法

チャットレディが青色申告する方法

青色申告のメリットをご紹介しましたが、青色申告は以下の手順で進めていきます。

  1. 開業届と青色申告承認申請書を提出する
  2. 確定申告に必要な書類を準備する
  3. 確定申告書を提出する

青色申告のやり方について、詳しく見ていきましょう。

①開業届と青色申告承認申請書を提出する

青色申告を受けるためには、以下の項目が必須となります。

  • 確定申告期限までに青色申告承認申請書を管轄の税務署に提出する
  • 開業届を提出している

青色申告を可能にするためには事前に開業届を提出する必要があり、仕事を始めた日から1ヶ月以内に開業届を出さなければ、そのときの確定申告は白色申告になってしまいます。

また、確定申告の期限日である3月15日までに、青色申告承認申請書を税務署の窓口へ提出しましょう。

②確定申告に必要な書類を準備する

確定申告の期間は、毎年2月16日から3月15日までとなっていますので、期間内に申告するためにも、必要な提出書類を準備しておきましょう。

青色申告での確定申告において提出する必要がある書類は以下の通りです。

  • 確定申告書B
  • 青色申告決算書

青色申告決算書は、帳簿や貸借対照表、損益計算書などの添付資料を指します。

会計ソフトを利用すれば、簡単に書類を作成できるでしょう。

③確定申告書を提出する

必要書類が揃ったら、確定申告書を提出します。

令和2年度より65万円控除を受けるためには、「e-taxによる確定申告」もしくは「電子帳簿保存(国税関係帳簿の電磁的記憶による保存)」が必要となります。

e-Taxでの申請が難しく、郵送や窓口で提出した場合には、最大でも55万円の控除となるので注意しましょう。

チャットレディは経費計上して節税!

経費計上して節税

チャットレディとしてしっかり稼ぎたい人は、賢く節税対策をしましょう。

所得が多くなればなるほど、所得税の負担が増えるため、収入が少なくなるということになりますが、チャットレディとしての必要経費を正しく計上すれば、節税になるのです。

ここでは、チャットレディの節税対策として有効な経費計上について説明していきます。

経費計上で所得を減らせる

なぜ、経費計上によって節税になるかというと、その分所得を減らせるからです。

所得税は、所得額から経費や控除などを差し引いたものから税率をかけて算出しますが、経費が多いほど所得が少なくなり、納付する所得税が減らせます。

例えば、扶養に入っている学生や主婦で、扶養内で働きたい人は、経費計上によって扶養内で働くことが可能になりますし、副業としてチャットレディの仕事をしている人で、確定申告が不要になる所得に抑えることも可能です。

チャットレディは経費にできるものが多い

チャットレディという業種は一般的な会社と違い、さまざまなものが経費となります。

後で詳しく説明しますが、チャットに必要な設備の購入費や衣装代なども経費に計上することが可能です。

ただし、仕事で使う支出であってもプライベートと混同されがちな部分もあり、仕事とプライベート両方で使うものは家事按分する必要があるほか、税務署の判断によっては経費と認められないケースもあるので注意しましょう。

また、正確に経費計上できるよう、領収書やレシートは忘れずに受け取り、しっかり保管しておくのが望ましいです。

チャットレディが経費にできるもの

チャットレディが経費にできるもの

個人事業主となるチャットレディの収入が一定の金額を超えると確定申告が必要になりますが、事業で使う支出に関しては経費計上でき、経費を正しく申告すれば節税にもなります。

チャットレディが経費にできる支出としては、以下の項目です。

  • 家賃
  • 水道光熱費
  • 衣装代
  • 美容代
  • 通信費
  • 消耗品費
  • 通勤費
  • 交際費
  • 書籍の購入・新聞購読代

それぞれ詳しく説明していきますので、適切に経費計上を行い、節税に繋げましょう。

家賃

チャットレディは在宅で仕事をするケースが多いですが、賃貸の場合は家賃の一部を経費計上できます。

家賃に関しては一般的に、仕事とプライベート両方で使うため、仕事で使った部分に対しての金額が経費にできる点を押さえておきましょう。

例えば、自宅にチャット用の部屋があり、その面積が全体の3割を占める場合、家賃全体の3割を経費にするという考え方ができます。

また、家賃に関しては、通勤でチャットレディを行う場合には該当しません。

水道光熱費

在宅でチャットレディを行う場合、家賃だけでなく水道光熱費の一部も経費計上が可能です。

プライベートでも使うため、全てを経費にすることはできませんが、電気、ガス、水道代などの仕事で使っていた部分を計上でき、目安としては3割程度です。

衣装代

チャットレディは画面越しに相手とやり取りをするのが仕事になるため、見た目も重要視されます。

そのため、チャット時に使用する衣装やウィッグ、アクセサリーなども経費計上が可能です。

ただし、プライベートでも着用できる衣装の場合は経費と認められない可能性があるので注意してください。

化粧品代・美容代

美しく、華やかな見た目が求められがちなチャットレディの仕事において、化粧品代や美容代も経費と認められます。

仕事のみで使う化粧品やヘアセットであれば、全額経費計上できる場合もありますが、プライベートでも同じ化粧品を使っていたり、普段のお洒落としてカットやカラーをしていたりすれば、経費にしないと考える人も多く、経費にする場合でも、家事按分して3〜5割程度計上するケースが多いです。

また、マツエクなどの長時間持続するものは経費とみなされない可能性があるので注意しましょう。

通信費

化粧品代・美容代

チャットレディとして仕事で配信をする際、パソコンやスマートフォンを使用するでしょう。

その際にかかるインターネット代やスマートフォンの月額料金など、月々の利用料金も経費にすることができます。

仕事でのみ使う機器の場合は全額経費に計上可能ですが、プライベートと兼用している場合は仕事で使った時間を計算し、その分のみを経費に計上しましょう。

消耗品費

チャットで使用したカメラ、パソコンなどの機材が消耗品に該当します。

また、ウェブイヤホン、マイクなどの周辺機器や照明、ソファなど画面に映り込んだものなども消耗品費として経費計上できるケースがあります。

ただし、消耗品費は「10万円未満」または「使用期間が1年未満のもの」が対象となり、性能の良いパソコンなど10万円を超えると減価償却費として数年に分けて計上しなければなりません。

通勤費

在宅チャットレディの場合は勤務先が自宅であるため通勤費はかかりませんが、通勤チャットレディの場合は職場までの通勤費を旅費交通費として経費にできます。

電車やバスの運賃はもちろんのこと、車通勤の場合はガソリン代や駐車場代も経費計上できるため、領収書やレシートをとっておきましょう。

飲食代

チャットレディとしての飲食費や贈答品などが交際費に該当すれば、経費計上できます。

交際費と認められるのは以下のようなケースです。

  • 仕事のスタッフとの打ち合わせで発生した食事代
  • 同じ店舗で働くチャットレディと交流した際の食事代
  • 仕事の関係者にお中元やお歳暮、お祝いの品などを送った際の費用

また、チャット中に顧客からのリクエストを受けて飲食する場合など、仕事としての飲食代も経費と認められる場合があります。

書籍の購入・新聞購読代

チャットレディとしてお金を稼ぐためには、顧客とのスムーズな会話やコミュニケーションが重要な要素です。

そのため、チャットレディとしてのスキルアップのための費用、たとえば、仕事に関係する書籍の購入や時事ネタを収集するための新聞購読代なども経費計上できます。

ただし、漫画代やファッション雑誌など、プライベートで読むものと判断された場合は、経費と認められません。

チャットレディも確定申告が必要!経費になるものを知って効果的に節税対策を

チャットレディも確定申告が必要

チャットレディは基本的に個人事業主として収入を得るため、一定の所得を得ている方は確定申告をしなければなりません。

確定申告を正しく行えば、税務調査のリスクを回避できるほか、チャットレディの副業バレ、家族バレを防げるほか、節税効果も期待できます。

チャットレディは経費計上できるものが多いですが、帳簿付けの際に支出をプライベートと仕事に分けて考えなければならないケースもありますので、この記事を参考に、必要な知識を身につけていただけたらと思います。


-免責事項-

当ブログのコンテンツ・情報について、出来る限り正確な情報を提供するように努めておりますが、正確性や安全性を保証するものではありません。内容は記事作成時点の法律に基づいています。当サイトに掲載された内容によって生じた損害等の一切の責任を負いかねますのでご了承ください。