ガールズバーは、夜の時間を生かして気軽に働ける仕事として女の子に人気です。コンビニやファミレスなどのバイトに比べると、効率よくお金を稼げる点もガールズバーが人気を集める理由の一つとなっています。また、コンビニバイトでは原則として月に1回の給与の支払いであるのに対し、ガールズバーでは働いたその日に給与や報酬を現金で手渡す店もあり、その点からガールズバーの仕事を選ぶ人もいるようです。

ガールズバーで働く場合、稼いだ額によっては確定申告が必要になるケースがあります。確定申告をすると、手間もかかり、税金も納めなければならないため、バレないのであれば確定申告をしたくないと考える人もいるかもしれません。また、手渡しだったら確定申告をしなくてもバレないのではと思う人もいるようです。

では、ガールズバーで仕事をしている人は、現金手渡しでお金を受け取っていれば確定申告をしなくてもバレないのでしょうか。今回は、ガールズバーで働く人が知っておきたい確定申告の仕組みや手渡しで報酬を受け取っている場合の対処法について解説します。

電話でのお問い合わせLINEでのお問い合わせ

ガールズバーで現金手渡しなら確定申告は不要?

ガールズバーで働く場合、現金手渡しなら記録が残らないから、確定申告をしなくてもバレないだろうと考える人もいますが、確定申告の必要性は報酬の受け取り方で変わるわけではありません。

ただし、ガールズバーで仕事をしている人が全員、確定申告の義務を負うわけではありません。ガールズバーで働く人の中には、確定申告が必要になる人と確定申告は必要のない人がいます。確定申告が必要な場合は、現金手渡しでお金を受け取っていても、銀行口座への振り込みという形でお金を受け取っていても、確定申告はしなければなりません。

電話でのお問い合わせLINEでのお問い合わせ

ガールズバーでの働き方

ナイトワークで働く人を募集する求人サイトなどを見ると「アルバイト」としてガールズバーで働く女の子を募集するケースが多く見られます。しかし、実際の契約形態は店舗によって異なり、アルバイトとして雇用される場合のほか、業務委託契約で働く場合も多いです。

アルバイトとは

アルバイトとは、お店と雇用契約を結び、お店の従業員として働く形です。時給やシフトが明確に決められており、お店の指示に従って仕事をします。短時間で働く場合でも雇用契約が成立しているときには、一定の要件を満たしていれば、健康保険と厚生年金保険に加入しなければなりません。現状では、週の労働時間が20時間以上、月額賃金が88,000円以上、2ヶ月を超える雇用見込み、学生ではない、会社の規模が従業員51人以上という要件をすべて満たしている場合、加入義務が発生します。また、労働時間及び労働日数がフルタイムの3/4以上である場合は、この条件を満たしていない場合でも加入しなければなりません。

なお、令和8年10月には条件が緩和され、月額賃金に関する要件は撤廃される予定です。

健康保険や厚生年金の保険料は、雇用主と働く人が半分ずつ負担するルールとなっています。したがって、アルバイトとして雇用した場合、社会保険の加入要件を満たすならば、店舗側が加入手続きを行い、保険料を半分負担する必要があります。また、雇用契約を結んだ場合は、有給休暇を付与したり、支払う給与から源泉徴収した所得税を納付したりといった手続きが必要になります。そのため、雇用契約を結ばず、業務委託契約という形で仕事を依頼するお店も多いです。

参照元:厚生労働省「従業員のみなさま社会保険加入の要件

業務委託契約とは

業務委託契約とは、業務の一部を外部の人に委ねる契約のことです。ガールズバーの場合は、ガールズバーのキャストという業務を外部の女の子に委託するという形になります。

業務委託契約の場合は、雇用契約ではなく、事業所得または雑所得などとして所得を計算することになります。所得区分は実際の働き方や継続性などを踏まえて判断します。

また、業務委託契約でお店から支払われるお金は、たとえ現金手渡しであっても、給与ではなく、委託された業務を完了させたことに対する報酬として支払われます。

ガールズバーのほか、キャバクラなどナイトワークのお店では、アルバイトとして募集されていても、実際には業務委託契約を結んで仕事をするケースもあるため、契約内容を十分に確認する必要があります。

アルバイトと業務委託契約の違い

もし、アルバイトとしてガールズバーで仕事をしている場合は、源泉徴収税額表を元に細かく計算され所得税の源泉徴収がなされます。源泉徴収とは、支払う給与から所得税を天引きし、従業員に代わってお店側が税務署に納付する制度のことです。ガールズバーの時給は比較的高いため、働く日数や時間数によって、源泉徴収の対象になるケースは少なくありません。

一方、業務委託契約で働いている場合は、源泉徴収がなされているケースとなされていないケースがあります。ナイトワークのホステス等に該当する報酬を支払う場合は、所定の計算方法により、お店側は源泉徴収をしなければならないルールです。ただし、契約内容や業務の実態によって源泉徴収の扱いが異なる場合があります。また、源泉徴収を行っている場合でも、特別な計算方法で源泉徴収が行われており、源泉徴収された税額はあくまで前払いであるため、最終的な所得税額とは一致しない場合があります。

ガールズバーの給料の仕組みについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

【関連記事】ガールズバーの給料の仕組みとは?収入アップのコツと注意点

電話でのお問い合わせLINEでのお問い合わせ

ガールズバーで手渡しでも確定申告が必要になるケース

ガールズバーで確定申告が必要になるケースを働き方別にご紹介します。

副業としてガールズバーでアルバイトをしている場合

昼間は会社員として働き、夜にガールズバーで仕事をしている人もいます。そのような人の場合、ガールズバーでの収入は副業収入に該当します。

給与の全部が源泉徴収の対象となる場合など、一定の要件を満たす給与所得者については、年末調整されなかった給与の収入金額と給与所得・退職所得以外の所得金額の合計額が20万円を超えると、原則として確定申告が必要です。

参照元:国税庁「給与所得者と税

副業としてガールズバーで業務委託契約を結んで働いている場合

本業の給与について年末調整を受けている給与所得者が業務委託による副業を行う場合、給与所得・退職所得以外の所得の合計額が20万円を超えると、原則として確定申告が必要です。アルバイトの場合との違いは、お店から支払われた報酬の額ではなく、報酬から経費を差し引いた所得額が20万円を超えた場合になる点です。

本業としてガールズバーでアルバイトをしている場合

ほかに仕事をしておらず、お店と雇用契約を結んで働いている人の場合は、原則として確定申告は不要です。しかし、お店で年末調整を受けていない場合でも、所得額などから判断し、納税が必要となる人は自分で確定申告をする必要があります。

本業としてガールズバーで業務委託契約を結んで働いている場合

ガールズバーでの仕事が本業であり、お店と業務委託契約を結んで働いている人の場合は、業務委託の所得から必要経費や適用可能な所得控除を差し引いた結果、確定申告が必要となるかを判定します。

令和8年・令和9年分については令和8年12月1日に基礎控除の額が変更されます。令和8年分・令和9年分は、合計所得金額489万円以下の場合の基礎控除額が104万円です。ただし、基礎控除額だけで確定申告の要否が決まるわけではなく、所得区分や年末調整の有無などを含めて判定しなければなりません。

したがって、104万円を超える所得を得ている場合には、確定申告が必要であるか、その他の条件と合わせて検討する必要がでてくるといえるでしょう。

参照元:国税庁「源泉所得税の改正のあらまし

電話でのお問い合わせLINEでのお問い合わせ

現金手渡しでも確定申告をしていないと税務署にバレる

現金手渡しであれば、確定申告をしなくても税務署にバレないという噂を耳にするかもしれません。しかし、手渡しであってもガールズバーの所得を申告しなければ、税務署にバレ、税務調査の対象になる可能性が生じます。なぜ、手渡しでもガールズバーの収入が税務署にバレるのでしょうか。

税務署がガールズバーで働く人の収入状況を把握できる理由は次のとおりです。

お店に税務調査を実施している

ガールズバーなど、ナイトワークのお店は税務調査の対象となる場合があります。売上を正しく申告していなかったり、キャストの報酬から天引きした源泉所得税を納税していなかったりといった不正をしているケースが少なくないのです。そのため、税務署ではガールズバーに対し、必要に応じて税務調査を実施しています。

税務調査では、申告した所得額が正しいものであるかを調べます。お店の所得額は、売上から経費などを差し引いた額ですが、キャストに支払った給与や報酬も経費に計上されている場合があります。計上額が正しい金額であるかを確認するためには、支払台帳などもチェックしなければなりません。その際、キャストとして働く人の名前や支払金額などもチェックするため、報酬を受け取っている人の確定申告状況を調べれば、無申告であることを把握される可能性があります。

お店が支払調書を提出しているから

ガールズバーでは、税法上のホステスに該当する同一人物に対する年間の報酬支払金額が50万円を超える場合、税務署に支払調書を提出しなければなりません。(給与の支払いについては対象となりません。)支払調書には報酬を支払ったキャストの名前や住所、支払った金額、源泉徴収をした税額が記載されています。

税務署が支払調書に記載された情報をもとに確定申告の状況を調べれば、無申告状態であることが発覚します。

密告される場合がある

ガールズバーで仕事をしているけれど「現金手渡しでもらっているから税務署にはバレないし、確定申告はしたことがない」といった内容を誰かに話しているケースがあるかもしれません。お店によってはキャスト同士の間にライバル関係があり、人間関係のトラブルが生じるケースがあります。また、お客様とのトラブルが起きるケースもあるでしょう。

税務署では、第三者から税金に関する不正や無申告に関する情報提供を受け付けています。インターネットから匿名で情報提供ができるような体制も整えられており、同僚やお客様の中には、キャストが確定申告をしていないようだという情報を提供するケースがあるのです。

密告を受けると税務署では、内容を精査したうえで、信憑性が高い情報であれば税務調査の実施に踏み切るケースもあります。その際には、お店の支払い状況などが調べられるため、無申告がバレるおそれもでてくるでしょう。

電話でのお問い合わせLINEでのお問い合わせ

手渡しでガールズバーの報酬を受け取っている人の確定申告のポイント

手渡しで報酬を受け取っている人の場合、確定申告の際にはいくつか注意しなければならないポイントがあります。

報酬の明細の保管や報酬額の記録をしておく

手渡しで報酬を受け取っている場合、銀行口座への振り込みの記録は残りません。確定申告では1年間の報酬の総額を計算し、そこから経費を差し引いて所得額を算出します。報酬の額を把握していなければ、年間の収入額が分からず、正しい申告が行えません。

手渡しで報酬を受け取った際、明細が発行されていれば、明細を必ず保管しておくようにしましょう。もし、明細が発行されていない場合などは、受け取った報酬の額と日付をメモなどに記録しておくことが大切です。

経費は漏れなく計上する

業務委託契約を結んで働いている人の場合、ガールズバーの仕事のためにかかった費用は経費として計上できます。受け取った報酬から経費を差し引いた額が所得となるため、経費にできる支出を漏れなく計上すれば、納税額を抑えることが可能です。

ガールズバーで働くキャストの場合は、次のような費用は経費として認められるケースが多くなっています。ただし、業務との直接の関連性や使用実態を説明できる場合に限られるため、経費計上時には個別の判断が必要です。

・お店までの交通費

・お店で着用する衣装の購入代金

・お客様への営業に使うスマートフォンの通信費

・お客様のために購入したプレゼントの費用

仕事専用のスマートフォンをもっている場合は、通信費用を全額経費に計上することができます。しかし、プライベートと兼用のスマートフォンを使用している場合は、経費に計上できるのは仕事に使用した割合分のみとなり、全額を経費にすることはできない点に注意しましょう。

領収書やレシートは必ず保管しておく

経費に計上する際には、支払いの証明として領収書やレシートの保管をおすすめします。ただし、通勤のためにかかったバスや電車の代金などは、領収書を受け取れない場合があります。その場合は、仕事をした日と利用した交通機関、支払った交通費の額を一覧にしてメモしておくとよいでしょう。また、交通系ICカードの利用明細を発行し、領収書の代わりとすることも可能です。

領収書を適切に保管していない場合、支払いについて別の方法で証明できなければ、税務調査時に経費が否認されてしまう可能性もあります。経費が否認されるとその分、収入から差し引ける経費の額が減るため、課税所得額が高くなり、納税の負担が増加します。領収書やレシートは、しっかり保管しておくようにしましょう。

電話でのお問い合わせLINEでのお問い合わせ

まとめ

ガールズバーで働いている人の中には、確定申告をしなければならないケースがあります。手渡しで報酬を受け取っている場合でも、さまざまなルートから税務署は情報を収集しているため、確定申告をしていなければ、無申告状態であることが税務署にバレるおそれがあるのです。

税務調査で無申告が発覚すれば、所得にかかる税金の納付が求められるだけでなく、ペナルティとして無申告加算税や延滞税の納付も求められる場合があります。たとえ手渡しで報酬を受け取っていても、確定申告が必要な場合には正しく確定申告を行うようにしましょう。確定申告のやり方が分からない場合などは、ナイトワークの確定申告に詳しい、税理士法人松本にお気軽にご相談ください。


-免責事項-

当ブログのコンテンツ・情報について、できる限り正確な情報を提供するように努めておりますが、正確性や安全性を保証するものではありません。内容は記事作成時点の法律に基づいています。当サイトに掲載された内容によって生じた損害等の一切の責任を負いかねますのでご了承ください。