YouTubeは、Googleのアカウントさえ取得すれば、誰でも無料でチャンネルを開設し、動画を投稿できる動画共有プラットフォームです。自分で撮影や編集をした動画を世界に公開できるうえ、広告収入を得たり、視聴者からのスパチャを受け取ることで、お金を稼ぐこともできます。

そのため、自分のチャンネルを開設し、収入を得ているYouTuberも多くいます。そんな中、YouTubeへの動画投稿やライブ配信で得た収入については、確定申告をしなくても税務署にバレないという噂もあるようです。では、実際、YouTube経由の収益については、確定申告をしなくてもバレないのでしょうか。

今回は、YouTubeの収益と確定申告の関係や確定申告をしなくても税務署にバレないという噂の真相について解説します。

電話でのお問い合わせLINEでのお問い合わせ

YouTubeの収益は確定申告をしなくてもバレない、はウソ?

YouTubeの収益は、確定申告をしなくても本当に税務署にバレないのでしょうか?

YouTubeでも一定以上の収益を得たら確定申告が必要

まず、YouTubeだからといって収益に税金が免除されるという特例はありません。YouTubeであっても一定以上の収益を得たときには確定申告をし、税金を納める義務があります。

また、令和7年12月に国税庁が公表した「令和6事務年度 所得税及び消費税調査等の状況」の中では、主な取り組みとして、インターネット取引を行っている個人に対する調査について次のような記載があります。

「インターネット上のプラットフォームを介して行うシェアリングエコノミー等新分野の経済活動に係る取引や暗号資産(仮想通貨)等の取引を行っている個人に対しては、資料情報の収集・分析に努め、積極的に調査を実施しています。」

つまり、税務署では、YouTubeをはじめ、インターネットビジネスによって収益を得ている人に対し、積極的に税務調査を実施していることを明らかにしているのです。

参照元:国税庁「令和6事務年度 所得税及び消費税調査等の状況

YouTubeの収益について確定申告をしなければ税務署にバレる

前述のように、税務署ではインターネットを通じてお金を得ている人に対する調査を強化しています。YouTubeの動画やライブ配信では、本名や住所を公開しているわけではないから、確定申告をしなくても税務署にはバレないだろうと思うかもしれません。

しかし、YouTubeの収益を受け取るためには、住所と銀行口座の登録が必要です。税務署では、納税者の申告状況に何らかの疑いを抱いた場合、金融機関に協力を要請し、銀行口座の入出金履歴を確認することができます。銀行に度々、YouTubeの運営元であるGoogleから入金があれば、収益を得ているにも関わらず確定申告をしていないことが簡単にバレてしまいます。

また、YouTubeチャンネルの登録者数や投稿している動画の再生数などをチェックすれば、どの程度の収入を得ているか、大まかに把握することも可能です。さらにYouTubeの解析をすれば、対象のチャンネルがスパチャでどのくらいの収入を得たのかについてもチェックできます。

ここに挙げた例だけでも、YouTubeの収益はある程度予測できます。つまり、YouTubeの収益が税務署にバレないことはないのです。YouTubeの収益について確定申告をしなければ、かなりの確率で税務署にバレることになるでしょう。

電話でのお問い合わせLINEでのお問い合わせ

YouTubeの収益で確定申告しなければならない人とは

YouTubeの収益も、所得税の課税対象となります。しかし、YouTubeの動画配信などで収益を得ている人全員が確定申告をしなければならないわけではありません。確定申告の必要性は、働き方や年間の所得額によって変わります。

YouTubeの収入と所得の違い

確定申告で課税の対象となるのは、収入ではなくYouTubeで得た所得です。収入と所得は似た言葉ですが、それぞれが指す金額は異なる点に注意が必要です。

YouTubeで広告収入やスパチャの収入を得るためには、動画を撮影するカメラやレンズ、三脚、マイク、照明機材、動画を編集するパソコンや編集ソフトなどをそろえる必要があります。YouTubeの動画撮影のためにこれらの器具などを購入した場合、購入費用は経費として扱うことが可能です。YouTubeから支払われる報酬から、動画撮影のために必要となったこれらの支出を引いた額が、YouTubeの所得となります。

YouTubeの収益を得ている人が、確定申告をしなければならないケース

YouTubeの収益を得ている人のうち、以下のいずれかの条件に該当する人は、確定申告をしなければなりません。

・副業でYouTubeを運営している会社員で、YouTubeから年間20万円を超える所得を得ている場合

・YouTubeでライブ配信や動画投稿をしている年収2,000万円以上の会社員の人

・YouTubeでの動画配信や動画投稿を本業にしており、年間95万円を超える所得を得ている場合

・個人事業主やフリーランスで仕事をしており、YouTubeの所得も含め、年間の総所得額が95万円を超える場合

YouTubeの収益について確定申告が不要なケース

YouTubeで収益を得ている人でも、次のような条件に当てはまる場合は確定申告をする必要はありません。

・YouTubeを運営している年収2,000万円未満の会社員で、YouTubeの所得額が年間20万円以下の場合

・YouTubeのほかに所得がなく、YouTubeの所得が年間95万円以下の場合

・個人事業主やフリーランスの仕事とYouTubeの所得合計額が年間95万円以下の場合

電話でのお問い合わせLINEでのお問い合わせ

YouTubeの収益を確定申告してないことがバレるとどうなる?

YouTubeのチャンネル運営者は、一定以上の所得を得ているときには確定申告をしなければなりません。もし、YouTuberは確定申告をしなくても税務署にはバレないという噂を信じて確定申告をしていなかった場合、どのようなリスクがあるのでしょうか。

ここでは、確定申告をしていない無申告状態が発覚した場合のリスクについて解説します。

税務調査が実施される

さまざまな情報からYouTubeでの収益があるにもかかわらず、確定申告をしていない疑いが強まると、税務署による税務調査が実施されます。税務調査が実施される前には、原則として、調査日時や調査対象税目、調査期間などが伝えられます。この税務署からの連絡を事前通知といいます。

調査当日には、自宅などに調査官が訪れ、YouTubeの収益状況などをヒアリングしながら、書類などを確認し、調査を進めていきます。一般的には税務調査における調査対象期間は過去3年分です。しかし、調査を進める中で確定申告をしていない無申告であることが分かると、調査期間は5年に延長されます。

無申告加算税が課される

無申告加算税とは、確定申告を期限内にしなかった場合に課されるペナルティです。確定申告は毎年原則として2月16日から3月15日までに行わなければならないルールとなっています。この期間に確定申告書を作成して税務署に提出するとともに、納税を済ませなければならず、確定申告を期限までに行っていなかった場合は無申告加算税が課されます。

無申告加算税の税率は、次のように決められています。

税額区分

50万円以下 50万円超300万円以下

300万円超

原則税率

15% 20%

30%

税務調査の通知後に自主的に期限後申告をした場合

10% 15%

25%

税務調査の通知前に自主的に期限後申告をした場合

5%

税務調査で、無申告を指摘された場合に課される無申告加算税の税率は、税額によって15~30%となります。しかし、税務調査で対象となるのは前年分の所得だけではありません。確定申告をしなくてもバレないだろうと5年にわたって申告をしていなかった場合などは、5年分の所得に係る所得税と無申告加算税をまとめて納付しなければならない事態となります。

ただし、納税者が自主的に期限後申告をした場合には無申告加算税が軽減されるルールがあります。まず、事前通知を受けてから税務調査が実施される前までに期限後申告をした場合は、税率が5%ずつ軽減され、10~25%の税率が適用されます。さらに、税務調査の事前通知を受ける前に自ら期限後申告をした場合に課される税率は大きく軽減され、税額に関わらず一律5%となります。

延滞税が課される

延滞税とは、税金の納付が遅れたことに対して課されるペナルティです。延滞税は、期限までに税金を支払わなかったことへの利息的な意味合いがあります。そのため、税金を完納するまでの日数分、日割りで計算される点が特徴です。

延滞税の税率は、市場の金利に合わせて毎年変動する仕組みとなっており、さらに、納期限の翌日から2ヶ月までとそれ以降で2段階に分けられています。

令和8年1月1日~12月31日については、納期限の翌日から2ヶ月までは2.8%、それ以降には9.1%の税率が課されます。

参照元:国税庁「延滞税の割合

重加算税が課される場合もある

重加算税とは、多額の税金を長年にわたって意図的に申告していなかった場合や仮装・隠蔽などの悪質な不正行為が見られた場合に課されるペナルティです。無申告加算税に代えて重加算税が課される場合の税率は、40%となっています。

重加算税の対象となるかどうかは税務署の判断となるため、重加算税が課される条件を明確に示すことはできません。しかし、多額の申告漏れが発覚した場合は、重加算税と延滞税が課されるだけでなく、刑事罰の対象となるリスクもある点に注意が必要です。脱税の罪が確定した場合、10年以下の拘禁刑または1,000万円以下の罰金、もしくはその両方が科される恐れもあります。

電話でのお問い合わせLINEでのお問い合わせ

YouTubeの確定申告の方法

YouTubeの所得が税務署にバレないという保証はどこにもありません。YouTubeの所得漏れが税務署にバレれば、追徴課税がなされ、本来よりも多くの税金を納めなければならなくなります。また、税務調査の対応によってYouTubeの動画撮影などにも影響が生じれば、収益も下がる恐れが出てきます。YouTubeの所得が一定額を超えたら、期限内に正しく確定申告をしましょう。

ここでは、確定申告の方法についてご紹介します。

  1. 必要書類を準備し、所得額の計算をする
  2. 確定申告書を作成し、税務署に提出する
  3. 税金を納付する

1.必要書類を準備し、所得額の計算をする

確定申告書を作成するために、1月1日から12月31日までの1年間のYouTubeの収入を証明する書類を準備します。

GoogleのAdSenseから毎月発行される支払領収書、銀行口座の入金履歴を確認すると、年間の収入額を把握できます。また、カメラや照明などの機材購入代金、動画編集ソフトの使用料など、YouTubeの動画配信や動画投稿のために購入した費用の領収書をまとめ、経費の額を計算します。撮影のために移動した場合などは、移動にかかった交通費なども経費に計上できます。

「収入-経費=所得」となるため、書類を整理したら1年間の所得額を計算します。

納税額を少しでも抑えたいという場合には、経費を漏れなく計上することが大切です。ただし、経費として扱えるのは、YouTubeの動画配信や動画投稿、編集のためにかかった費用のみであり、プライベートの支出は経費として扱うことはできません。

2.確定申告書を作成し、税務署に提出する

書類がそろったら、確定申告書を作成します。確定申告書の作成方法には、紙の確定申告書を作成する方法とパソコンやスマートフォンを使って電子データとして確定申告書を作成する方法があります。

紙の確定申告書を作成する場合には、税務署の窓口で配布されている確定申告書を入手するか、国税庁のホームページにある確定申告書をダウンロードしなければなりません。手書きの場合は確定申告書に必要事項を記入し、所得額を確定させたうえで、最終的な所得税の額を算出します。提出は、税務署の窓口に持参するか、郵便で送付することが可能です。また、税務署の開庁時間に提出が難しい場合は、時間外収受箱への投函でも問題ありません。

パソコンやスマートフォンを使って確定申告書を作成する場合は、国税庁のホームページにある確定申告書等作成コーナーを利用するか、市販の確定申告書作成ソフトを利用します。確定申告書が完成したら、完成したものをプリントアウトして税務署に提出することも可能ですが、e-Taxで電子的に提出することも可能です。

3.税金を納付する

確定申告書を提出したら、確定申告期限までに所得税の納税も済ませなければなりません。所得税は窓口で納付する方法のほか、スマホアプリやインターネットバンキング、コンビニでの納付などが可能です。所得税については、税務署から納付書が送付されるわけではなく、確定申告書を提出後に、期限までに自身が申告した額を納付しなければならない点に注意しなければなりません。

電話でのお問い合わせLINEでのお問い合わせ

まとめ

YouTubeの収益は、確定申告をしなくても税務署にバレないということはありません。税務署では、インターネットを介して収益を得ている人に対し、税務調査を積極的に行っています。

YouTubeでも一定額以上の所得を得たときには、確定申告をしなければなりません。しかし、YouTubeで確定申告が必要となる所得のラインは、副業であるか、本業であるかによって変わります。会社員として働いている人の場合は年間20万円、YouTubeを本業としている人やYouTubeのほかに個人事業主として所得のある人などは年間95万円を超える所得を得ている場合に確定申告が必要です。自身の状況に合わせ、YouTubeの所得額が一定額を超えた場合には、必ず確定申告を行うようにしましょう。


-免責事項-

当ブログのコンテンツ・情報について、できる限り正確な情報を提供するように努めておりますが、正確性や安全性を保証するものではありません。内容は記事作成時点の法律に基づいています。当サイトに掲載された内容によって生じた損害等の一切の責任を負いかねますのでご了承ください。